俳優としてのみならずミュージシャン・アーティストとしても活躍中のノ・ミヌが12月25日に東京ドームシティーホールで『ICON NO MINWOO MINEW CHISTMAS THE CHISTMAS SHOW』と題し単独コンサートを行った。ROCKミュージシャンとしてデビューしたノ・ミヌはその後俳優に転身。ドラマ『フルハウスTAKE2』や初めて悪役に挑戦した『刀と花』などで今最も注目を集め、去年の7月にはICONとして7年ぶりに音楽界にカムバック。その洗練された才能を存分に発揮している。
オープニングで使われた映画『007』のパロディーを含んだアメコミ風の注意事項の映像もノ・ミヌ自ら制作。ファンクラブ名をHAPPY HOSPITALとし、ファンを患者と呼ぶノ・ミヌはベッドに眠り2人のナースに運ばれて登場。起き上がった彼は黒のファーコートを纏いコンサート開始から既に全身から“色気〟が溢れるいでたちだ。
ノ・ミヌ=ICONはまさにカメレオン。何にでも変身できる才能を持っているかのように自由に振る舞う。シャウトしレーザー光線が会場を舞う激しい曲で始まった今回のコンサートもR&Bや時にはシンフォニックメタルのような曲まで本当に幅広い音楽性を見せつけた。どんなジャンルも自分のものにしてしまうカリスマ性を持ちつつ、その中にはしっかりノ・ミヌというブレない芯がある。
トークでは以前から憧れているというGACKTのモノマネで「ただいま」と言うとファンからおかえりと温かい声。続いて話題は手の柔らかさへと移り、ファンがSNSに上げた写真を見て「僕も一つ秘密がある」と話し、左手の人差指を反り曲げるパフォーマンスを披露。手の甲まで着く指の柔らかさにファンは「すごい!!」と驚愕していた。その後は出演したドラマのハイライト映像を流し今年を振り返った。特に初の悪役に挑戦した『刀と花』では監督からもう少し柔らかくと言われるほど役にはまっていたと撮影秘話を語った。そしてファンへの処方箋として『フルハウスTAKE2』で踊ったダンスを披露。つづいて『刀と花』のOSTである『秘話』を歌うと会場はしっとりとした雰囲気に包まれた。
ノ・ミヌは着替えもステージの上でする。シルエットで映し出される彼のセクシーな生着替えにファンからは「エロエロ~!」と興奮した歓声が。妖艶でパワフルなパフォーマンスだけではなく、とてもファン思いなところも魅力だ。ランダムに放った10個のボールのうち2つ“写真”と書いた当たりを準備し、ファンにステージ上で本人との記念撮影をプレゼント。突然の展開に頭が真っ白になってしまったファンにバックハグをすると会場が割れるかと思う程の悲鳴が上がった。また撮影後もステージの下まで降りてエスコートするなど女性が抱く理想の王子様像をサラッと叶えるノ・ミヌ。またこれ以外にも抽選で選ばれたファンとコンサート終了後にハグのプレゼントも用意された。
コンサート終盤ではプロ顔負けのピアノ演奏で会場は甘美な音色に包まれた。ノ・ミヌの才能は計り知れない。綺麗に整ったビジュアルだけではない。演技、音楽からプロデュースまでやってのけ、音楽一つをとってもギター、ドラム、ピアノなどハイスキルな演奏でたちまちノ・ミヌの世界観に引きずり込まれた。
「25日に皆に会えてよかった」と話し、フォトタイムの後はノ・ミヌが伴奏しファンが合唱するなどファンとの交流もたっぷり楽しんだ。
その後、「みんなそれぞれ違う人生を生きている。5年前、生まれてから1番痛かった。」と当時を振り返り、「一回だけの人生、自分のやりたいことをしたい。患者たちがいるからできる。」とファンへ感謝の気持ちを述べた。
7月にリリースされたアルバムに収録されている『ALIVE』では、「ずっとあなたのそばにいるよ。ずっと僕のそばにいてくれる?ずっと頑張ってあなたの力になります。」と歌詞をアレンジ。ファンも熱い声援を送った。
実に3時間以上の公演。しかしその中にいくつものノ・ミヌが存在し1秒たりとも退屈することはなかった。多様なスタイルで常に魅了し続ける俳優兼アーティスト、ノ・ミヌ。2014年も幅広い分野で彼の才能は発揮されるだろう。
(写真/Kiss Entertainment)