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「現在、天皇皇后両陛下は、10月22日に迫った『即位礼正殿の儀』に向けて、衣装合わせや所作の確認などにかなりの時間をかけられています」

 

そう語るのは宮内庁関係者。

 

「平成の即位の礼と同様、10日前から3度の御習礼(リハーサル)が行われる予定です。3度目はご装束をまとわれて、本番と変わらない予行演習になります。儀式の舞台となる皇居宮殿・松の間では、天皇陛下が国内外に即位を宣明される高御座や雅子さまが昇られる御帳台が設営されて、準備も着々と整えられています。ただ一つ、不安材料があるとすれば、やはり雅子さまのご体調ではないでしょうか」(宮内庁関係者)

 

29年前、平成の即位の礼当日に上皇ご夫妻は、儀式の準備に合わせて午前5時に起床された。今回も儀式の開始は午前9時。その後もほぼ同じ進行とみられる。雅子さまにとってかなりのハードスケジュールになるのだ。午後からは「祝賀御列の儀(パレード)」が行われ、夜には国内外の要人を招いての「餐宴の儀」が午後11時近くまで続く。

 

「18時間近い長丁場です。しかも雅子さまは、その間に2種類の十二単を含む4回のお召し替えをされますので、休憩もままなりません」(前出・宮内庁関係者)

 

饗宴の儀は22日に続いて、25日、29日、31日と計4回開かれる。さらに11月14日からは、新天皇が五穀豊穣と国民の安寧を祈る、生涯一度の重要な行事『大嘗祭』が待っている。そして、21日からの伊勢神宮ご参拝は、雅子さまにとって10年ぶりとなる2泊3日の地方ご訪問。その翌週27、28日には奈良・京都をお訪ねになり、神武、孝明、明治天皇陵にご参拝。12月3日には昭和、大正天皇陵に参拝される。

 

「まさに息つく暇もなく御代替わりに伴う重い行事が続きます。こうした長期間にわたる過密スケジュールには、体調管理が非常に重要になります。一度体調が崩れると、次からの行事もすべてできなくなるなど、ドミノ倒しのように崩れることにもなりかねません」(前出・宮内庁関係者)

 

しかし、皇室担当記者は「いまの雅子さまなら、ハードスケジュールであっても乗り越えられるはずです」と太鼓判を押す。

 

「皇后となられてから5カ月あまり、雅子さまの“令和の奮闘”には目を見張るものがあります。この9月には、秋田県での全国豊かな海づくり大会、新潟県での国民文化祭、そして茨城県で開催された国民体育大会と、3つの地方ご公務に臨まれました。6月に愛知県で開催された全国植樹祭と合わせて、四大行幸啓すべてに出席されたのです」

 

ベテランの皇室ジャーナリストも同意する。

 

「ご体調が悪かったころを知っている者としては、正直に言えば想像しえなかったことです。ご療養に入られてからは地方ご公務がゼロの年も続きました。また、メインの行事だけに出席されて、レセプションや昼食会はお休みになることも多かったのです。ところが皇后になられると、四大行幸啓も予定されていたすべてのスケジュールを完璧にお務めになりました。この5カ月間、雅子さまが笑顔を絶やされることはありませんでした。そのお姿からは、”皇后として全力で公務に臨む”という昨年までとは違う雅子さまの意気込みを感じます」

 

天皇陛下は即位直前の今年2月、お誕生日に際しての記者会見でこうおっしゃっている。

 

《できる限り力になり、雅子を支えていきたいと思っております》

 

プロポーズの言葉である「一生全力でお守りします」の思いを、陛下は今も貫かれている。陛下の支え、国民のエールを背に、即位のパレードでは26年前のご成婚パレード以上に、雅子さまの笑顔が輝くはず――。

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