小室圭さん問題が世間の注目を集めるウラで、皇位継承問題が揺れている――。
菅政権が設置した有識者会議は3月から断続的に会合を開き、専門家へのヒアリングを行っている。
「現在、皇位継承者は男系男子だけに限定されており、次世代で天皇になることができるのは悠仁さまただおひとり。悠仁さまに男性のお子さまが生まれなければ“皇室消滅”となってしまう危機的状況です。菅政権も、さすがに何の対策も講じないわけにはいかないと考えているようです」(皇室担当記者)
4月21日の第3回会合に専門家として招かれた、京都産業大学名誉教授の所功さんに話を聞いた。所さんは、女性天皇は容認するべきという意見だという。
「皇統に連なる一員であり、皇族の身分であれば、男性であれ女性であれ、天皇に即位されることに本来、支障はありません。ただ、男系男子の伝統を守ることにこだわる人々がいるなかで女系まで認めてしまうと、混乱を招く恐れがあります。慎重に考えたほうがいいでしょう。秋篠宮殿下、悠仁さまと2代先までは現状でも皇位継承者がいらっしゃるので、男子優先としつつ男系女子への皇位継承も認めておくのがよいと思います。
私が今回のヒアリングで強調したかったのは、今年12月に愛子さまが20歳になられることです。愛子さまには結婚されても、ご両親を支えていただきたいのです。現行制度では女性皇族は結婚に伴って皇室を離れることになっていますが、愛子さまに皇室に残っていただける道を作ってほしいと思います」
年内をめどに論点整理を行う予定の有識者会議は、どのような結論を導こうとしているのか。
共同通信は5月8日配信の記事で、《天皇の子や孫に当たる女性皇族「内親王」に限り、皇位継承や宮家創設の資格を与えるべきだとの意見が出ている》と報じている。
さらに政府高官の発言として、一代限りの女性宮家が「将来の選択肢を確保する意味でも有力な案」との証言も取り上げられている。
「自民党内の一部保守派は女性天皇容認に猛反対しており、女性宮家創設にも根強い異論があります。そこで浮上したのが、内親王に限って女性宮家創設を容認する案です。現在の皇室にいらっしゃる内親王は、愛子さま、眞子さま、佳子さまのお三方。“天皇の子または孫”である内親王に限り、結婚後も皇室に残っていただく。女性天皇や女系天皇を認めるかどうかの結論は、とりあえず先送り――。そのような妥協案に落ち着くのではないかと思われます。いわば内親王の“囲いこみ”です。
早ければ来年にも、皇室典範改正が国会で審議されるでしょう。ただし、大きなネックになっているのが眞子さまと小室さんの動向なのです」(前出・皇室担当記者)
今年10月に30歳の誕生日を迎える眞子さまと小室さんは、結婚を急いでいるとみられていた。しかし、小室さん渾身の“4万字文書”は「長すぎる」「独りよがり」と散々な評価。“国民の納得”からはさらに遠ざかってしまった。