愛子さま 12年続ける「蚕の飼育」で学んだ皇室の精神“国民と苦楽を共に”
画像を見る ご養蚕に取り組まれる雅子さま(写真提供:宮内庁)

 

■蚕を通じて学ばれた“苦楽を共にする”心

 

昨年10月、秋篠宮家の長女・眞子さん小室圭さんと結婚し、皇室を離れた。結婚を巡ってご両親と対立し、皇室と決別した眞子さんが、今後、皇室と関わりを持つことはないと思われる。

 

「女性皇族が結婚後も皇室に残れるようにする皇室典範の改正も検討されていますが、佳子さまはその前に結婚し、皇室を離れてしまわれる可能性も十分にあります。愛子さまはそのような状況を理解されて、ご自身は皇室に残って両陛下を支え続けるご覚悟を固められたのでしょう。難しい蚕の飼育を12年も続けられた間に、皇室に生を受け、天皇の娘となった宿命から逃げないとの意志が芽生えたのではないでしょうか」(前出・皇室担当記者)

 

愛子さまは今年3月の成年会見でも、皇室の一員としてのあり方についてこうおっしゃっていた。

 

「私は幼い頃から、天皇皇后両陛下や上皇上皇后両陛下を始め、皇室の皆様が、国民に寄り添われる姿や、真摯に御公務に取り組まれるお姿を拝見しながら育ちました。そのような中で、上皇陛下が折に触れておっしゃっていて、天皇陛下にも受け継がれている、皇室は、国民の幸福を常に願い、国民と苦楽を共にしながら務めを果たす、ということが基本であり、最も大切にすべき精神であると、私は認識しております」

 

蚕を自らの手で育てることで、養蚕を守る人々の苦労、そして伝統を守ろうとする強い思いを、愛子さまもお感じになっていたのではないか。まさに、蚕の飼育を通じて、愛子さまは小学生のころから、国民と“苦楽を共にする”経験を積まれてきたといえるだろう。精神科医の香山リカさんはこう語る。

 

「愛子さまが中学生のころに書かれた文章には、愛子さまが看護師となって動物を救う物語や、広島への修学旅行を通じて平和や核兵器廃絶についてお考えになった作文があります。一般的に子供のころは、自分の家族や好きなものなど、自分を主語にした文章を書くことが多いですが、愛子さまの関心は他者、そして社会に向いています。雅子さまにも通じることですが、身の回りの人でなくても、遠い国の人々や、言葉の通じない動物といった存在にも、共感し、痛みを共有できる心をお持ちなのです。

 

もしかすると子供のころ、愛子さまは大人びすぎていて、同世代とそぐわない部分があったのかもしれません。しかし高校生、大学生と成長され、成年皇族としてのお務めが始まり、愛子さまの責任感や社会への関心の強さを発揮できる機会も増えてきました。今後、本格的にご公務に取り組まれるなかで、きっと愛子さまの思慮深さは、これまで以上に発揮されるはずです」

 

愛子さまは強い信念で、両陛下、そして皇室を支え続けるーー。

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