■米国への貸し出しが成立すれば、眞子さんの評価に
前出の宮内庁関係者によれば、
「三の丸尚蔵館の収蔵品は、以前は文化財保護法に基づく文化財指定の対象外とされてきたのです。しかし、そうした“特別扱い”をやめ、国宝や重要文化財として指定し、地方美術館に貸し出したりすることで、観光客を集めようということになったわけです。
実は一部の宮内庁職員は国宝よりも“皇室所蔵の至宝”という扱いのほうが格上と考えており、『皇室の宝が、国宝に“格下げ”されて、客寄せに利用されてしまうのか』と、嘆いたりもしています。しかし、より多くの人が鑑賞することができるというメリットがあるのも事実です」
政府の方針により、昨年9月末に国宝指定されたのは、『蒙古襲来絵詞』、狩野永徳の『唐獅子図屛風(からじしずびょうぶ)』、伊藤若冲の代表作『動植綵絵(どうしょうくさいえ)』などの5件。
「この動きは加速しており、今年度から文化庁が数人の調査官を三の丸尚蔵館に派遣し、国宝や重要文化財にするべき品を調査しているのです。少なく見積もっても数百の国宝が新たに生まれることになります」(前出・宮内庁関係者)
なぜ、こうした政府の施策が眞子さんの追い風になるのか? 前出・皇室担当記者は次のように語る。
「とりあえず“地方美術館への貸し出し”が主目的とされていますが、皇室至宝の国宝化については海外の美術館も注目しています。
また、三の丸尚蔵館の今後についての有識者懇談会では、“国内外への収蔵品とその公開についての広報の拡充”は、重要な検討課題と位置付けられていました。つまり今後は、日本文化をアピールするために海外の美術館へ貸し出しするケースも増えていくということでしょう」
また前出の日本人ジャーナリストも、
「もちろんMETも、日本政府の“皇室の宝貸与”解禁の動きは認識しています。眞子さんが“自分なら有利な条件で借りることもできる”と、自ら示唆した可能性もありますね」
実際にMETから借用の要請があった場合はどうなるのだろうか。前出の宮内庁関係者は、
「宮内庁としても、眞子さんと強いつながりを持つMETからの要請は最優先とせざるをえないと思われます。また貸し出しが成立すれば、眞子さんの実績となるでしょう」
生活環境が悪化するNYで、微笑をたたえ続ける眞子さん。“ご先祖の至宝が、自分の将来を守ってくれる”、そんな希望も抱いているのだろうか。