「女系天皇出現なら皇室は危機に」日記発売で波紋広げる“異色皇族”の予言
画像を見る 19年8月、那須御用邸内を愛犬の由莉を連れて散策 /(C)JMPA

 

■天皇陛下には“人格否定発言”のご説明を求める手紙を

 

昨年末に皇位継承をめぐる政府有識者会議の答申が出されたが、その柱の1つが“旧宮家の男系男子が養子として皇籍に復帰する”という案なのだ。寬仁さまも、男子皇族を絶やさないためとして、’05年の「柏朋会」の会報で男系論者の主張とかなり近い提案をされていた。

 

(1)臣籍降下された元皇族の皇籍復帰。
(2)現在の女性皇族(内親王)に養子を元皇族(男系)から取る事が出来る様に定め、その方に皇位継承権を与える。
(3)元皇族に、廃絶になった宮家の祭祀を継承して戴き、再興する。

 

こうした案について前出の宮内庁関係者は次のように語る。

 

「政府有識者会議では、女性・女系天皇については答申がありませんでしたが、国民からは“愛子さまを将来の天皇陛下に”といった声も上がっているのが実情です。

 

6月10日に発売された『文藝春秋』7月号にも、《「愛子天皇」を諦めない》と題した鼎談が掲載されていますが、そうした声を受けてのことだと思います」

 

かつて寬仁さまが、皇太子時代の天皇陛下に苦言を呈されたことも話題になった。

 

「’04年に天皇陛下が『雅子のキャリアや、そのことに基づいた雅子の人格を否定するような動きがあった』と発言されました。このご発言に対して寬仁さまは、詳しい説明を求める長文の手紙を書かれたのですが、期待したようなお返事はなかったそうです。

 

のちにニューヨーク・タイムズの取材に対して、『皇太子からは“貴重な意見に感謝する”という返事しかなかった。こちらの求めに応じてくれたなら、少しは前に進めただろうに』と、陛下を責めるような発言をされています。またこの際も“いかなる犠牲を払っても男系を維持すべき”と持論を展開されました。

 

“愛子さまを天皇に”という声が高まるいっぽうで、薨去されて10年を経た寬仁さまのお考えが、随想集として出版されたことで再注目されつつあることに、不思議な因縁を感じますね。男系維持派が寬仁さまのご主張を“皇室全体のご意見”と飛躍させて利用していく可能性も高いと思います。

 

特に内親王と旧宮家男子との結婚を実現させようとする動きが加速することに対しては、天皇陛下や雅子さまも暗然たる思いを抱かれているのではないでしょうか」(前出・宮内庁関係者)

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