■「こんな形で表に…」瑶子さまの困惑
便せん2枚にわたって思いを込めたお手紙を、瑶子さまは宮内庁宮務課の職員に託された。
宮務課とは、常陸宮家、三笠宮家、高円宮家の事務を担当する宮内庁の部署だ。日常的に接する機会も多く、瑶子さまも職員たちへ信頼を寄せられていたが――。
「あろうことか宮務課は、お手紙をきちんと確認することなく、そのまま記者会に配布してしまったのです。その結果、瑶子さまが直筆のお手紙で難聴について明かしたという事実ばかりがクローズアップされてしまうことになったのです。
もちろんこれはご本意ではなく、瑶子さまは側近に『こんな形で表に出るとは思いませんでした。宮務課が間に立って、うまく記者会に伝えてくれると考えていたのですが……』と、困惑している旨をもらされたそうです。
文章には“私のような者”といった表現もあり、そのまま公開されることは想定されていなかったのです」(前出・宮内庁関係者)
この宮内庁側の対応に、雅子さまも驚愕されていて――。
「両陛下や上皇ご夫妻は、『もう少し宮内庁が慎重に対応すべきだった』とお考えになっていると伺いました。
このところ“腰の不調”を訴えられ、女官など職員からの日常的なサポートをより必要とされている雅子さまは、特に心を痛めておられると聞きます。
本来であれば、瑶子さまからお手紙を預かった時点で、趣旨や意図を瑶子さまに確認して、宮務課が間に入って、記者会に伝える形にするべきだったのです」(前出・宮内庁関係者)
お言葉によって国民に誤解を与えることを避けるためにも、皇室の方々の“肉声”の発信については、宮内庁は最大限に配慮しなければならないとされてきた。
「宮内庁は盾となり皇室を守る役割を求められているのに、瑶子さまの肉筆をやすやすと“流出”させてしまったのです。この事実は、宮内庁の職員たちが本分をおろそかにしているということだけではなく、自分たちが仕えている皇室の方々の存在を軽く感じているということにほかなりません」(前出・宮内庁関係者)
報じられている皇宮警察内部の不祥事だけではなく、宮内庁職員にも規律にほころびが見られる。
「今年2月には京都事務所の職員が強制わいせつ容疑で逮捕される事件がありました」(前出・皇室ジャーナリスト)
職員のモラルすら低下してしまっている現状に、なぜ歯止めがかからなくなっているのか――。