■ご訪問を急がない両陛下のご配慮
両陛下のご訪問となれば、安全な移動手段や滞在場所の確保に万全を期す必要がある。
「そのために数多く関係者が動員され現場に負担をかけるので、両陛下も拙速な被災地ご訪問は避けたいとお考えなのでしょう。
被害が深刻な輪島市や珠洲市などの奥能登は雪深い地域です。被災地まで向かう交通手段の確保など困難が多い状況下ですが、両陛下は2月にも現地を訪れることができないか検討されていると聞いています。
また天皇ご一家は日常的に居間などの光量を落としたり、節水に取り組まれていますが、新年以降はさらに徹底されているそうです」(前出・皇室担当記者)
12日には、石川県のほか富山県、新潟県にお見舞金を贈られ、15日には警視庁の創立150周年記念式典で、天皇陛下が被災地へお見舞いの気持ちを述べられるなど、両陛下は被災者のために動きだされている。こうしたご姿勢について、名古屋大学大学院准教授の河西秀哉さんはこう話す。
「皇室は『国民と苦楽をともにする』という象徴天皇の精神を体現され、被災した人々の苦しみを分かち合おうとなさってきました。
ご病気と向き合われてきた雅子さまと、支えてこられた天皇陛下は、被災者の感情をよく理解されているのでしょう。一人一人の国民に寄り添うことを意識されていることが、両陛下による一連のご対応から感じられます」
現地の被災者や遺族にお心を寄せ続けられる雅子さま。そして、心に傷を負った子供たちを抱きしめるかのように直接励まされ、明日を生きるための光を与えたいというご決意は揺るがない。
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