■姉の結婚で上がった“お相手”のハードル
その一方、皇室の方々の人間関係を広げる場にもなってきたという。元宮内庁職員で皇室解説者の山下晋司さんはこう話す。
「華族の親睦団体だった華族会館が前身で、戦後は霞会館と改称しましたが、現在も“皇室の藩屏”といえる団体です。歌会始の儀で進行や発声を執り行う『披講会』などをはじめとして、公家が担ってきた伝統文化の継承を使命として受け継いでいる会員もいます。皇室との関係の近さから、一般の国民よりも皇室のことを知り、理解もあるので、皇族と結婚したり、結婚相手の候補となった人は何人もいます」
学生時代の自由な恋愛の延長で結婚された秋篠宮ご夫妻。眞子さんと佳子さまに対しても、ご自身と同じようにお相手を探すように教え示されてきたというが、前出の宮内庁関係者はこう続ける。
「しかし眞子さんの結婚は国民の大多数から理解や祝福を得られず、行事なども実施されない前代未聞のものとなりました。眞子さんの“失敗”を繰り返さないよう、秋篠宮ご夫妻も佳子さまも国民に理解される結婚を意識されているはずです。
かつては黒田清子さんも結婚前に霞会館の会合に何度か参加し、“お婿候補”として囁かれた旧華族の男性が複数いました。実際に上皇さまの姉・池田厚子さんや三笠宮崇仁さまの長女・近衞甯子さんなど、霞会館会員の旧華族と結婚したケースもあります。美智子さまも、そうした“実績”が多数あることから、“出会いの一助になれば”と、佳子さまをお誘いになったのでしょう」
そして“姉のような自由な恋愛結婚は難しい”と、佳子さまが諦念を強められるような状況にもなりつつある。
「自民党が19日に皇族数確保の取り組みとして、結婚後の女性皇族の身分保持などを盛り込む案を大筋で取りまとめました。今後5月上旬から、与野党間で皇室典範改正に向けた議論が本格化していくと見込まれています。改正後に佳子さまが結婚する男性は、公の場に出席することも少なからず求められるはずで、“準皇族”とも言える立場になります。
これまで以上に、お相手が国民の理解を得られる人物なのか、ハードルが上がるのです。だからこそ佳子さまも、これからは皇室に近いコミュニティで、出会いの場を増やしていこうとお考えになっているように感じています」(前出・皇室担当記者)
自由な恋愛をあきらめざるをえない状況で始まった佳子さまの婚活。運命の相手は、“華麗なる一族”から選ばれるのか。