■愛子さまの輝きが母としての成功体験に
「これまで両陛下が慰問されたのは、輪島市、珠洲市、穴水町、能登町の4カ所。しかし能登半島ではほかにも、七尾市や志賀町などが甚大な被害を受けています。
4月12日、両陛下は避難所となっている『穴水町さわやか交流館プルート』を訪問し、災害対応に尽力した人たちを労われましたが、彼らと会話を交わされた雅子さまは、目に涙をためていらっしゃいました。
ご慰問を重ねるたびに、『1人でも多くの被災者を励ましたい』という思いを募らせていらっしゃるのです。5月上旬から、6月の英国ご訪問前までの間でのご慰問を検討されているようです」(前出・宮内庁関係者)
だが雅子さまはいまも“ご体調の波”と闘われている。
「4月16日に両陛下は帝国ホテルでの『日本国際賞』授賞式に出席されましたが、雅子さまのご出席が公表されたのは、授賞式が始まる直前のことでした。雅子さまは、日帰りでの能登半島ご慰問で疲労も大きいはずですが、懸命にご公務に臨んでいらっしゃるのです。
それにもかかわらずハードスケジュールが組まれた70日間に前向きに挑もうとされているのは、被災者を励ましたいという皇后としての責任感、そして愛子さまのご活躍の影響もあると思います」(前出・宮内庁関係者)
日赤ご就職にあたり公表された文書にも《両親のようにお互いを思いやれる関係性は素敵だなと感じます》とつづられたように、愛子さまは公私両面で、母・雅子さまを理想としていることを表明されている。
精神科医の香山リカさんはこう語る。
「雅子さまはこれまでの60年間、『何かを実現できた』という実績や成功体験を糧に、次のステップに向かうという人生を歩まれてきたようにお見受けします。
立派に成長された愛子さまが、活躍され、国民から愛され、そして公に自分たちへの感謝を述べておられることにより、『私の子育てはこれでよかったのだ』という実感を得られ、成功体験となっているのではないかと思います。それが一種の“活力源”となり、ご回復にもつながっているのではないでしょうか」
愛子さまは天皇陛下や雅子さまと同じように、《国民と苦楽を共にしながら務めを果たす》という姿勢も表明されている。
「雅子さまは、愛子さまがご自分のお考えを受け継ぎ、“二人三脚で頑張ってくれている”とお感じだと思います。母娘で励まし合いながら、よい方向に刺激し合われているのでしょう」(香山さん)
愛する母の背中を追い続けられる愛子さま、愛娘の成長に勇気づけられていらっしゃる雅子さま。“母娘の新章”はすでに始まっている。