愛子さま 追悼コンサートを退勤後にお忍び訪問…21歳で夭逝した親友チェリストとの知られざる絆
画像を見る 園遊会デビューされた愛子さま /(C)JMPA

 

■チャリティ演奏活動もしていた山本さん

 

ご入部から約8カ月後、天皇陛下はお誕生日に際しての会見で、次のように語られた。

 

「愛子は4年生になり、学校の特別クラブ活動として管弦楽部に6月に入部したことが大きな励みになったように思います。授業が始まる前や、放課後にお友達と一緒にチェロの練習をしたり、演奏会でみんなと一緒に演奏したり、楽しそうに参加しており、また、音楽以外でも,興味や関心もいろいろな分野に広がってきています」

 

愛子さまから学校生活への恐怖心を払拭した“チェロの仲間”の1人が山本栞路さんだったのだ。前出の学習院関係者はこう語る。

 

「音楽に対して熱心なだけでなく、明るくて思いやりのある少年でしたから、愛子さまも安心して練習されたりお話しされたりできたのでしょう。

 

3歳から始めたというチェロの演奏はすごく上手で、愛子さまも尊敬していたと聞いています。『オール学習院の集い』の演奏会などで二人が隣り合って演奏したこともあります。

 

“きっと世界で活躍するような音楽家になるに違いない”と、同級生や保護者たちからも期待を集めていました。天皇陛下や雅子さまも、同じように山本さんの活躍に注目されていたと思います」

 

山本さんはチェロで実績を重ねるいっぽうで、自動車メーカーのホンダが主催していた10代の若者を応援するプロジェクト「ザ・パワー・オブ・ティーン」にも応募していた。

 

「多くの応募から6人が選ばれ、山本さんもその1人でした。’21年3月には、ホンダが開発した航空機・ホンダジェットにも搭乗しています」(前出・皇室担当記者)

 

このプロジェクトでは山本さんは、夢について《人間の持つ能力と可能性とテクノロジーの可能性の融合について音楽を通して研究することです》と明かし、さらにそれを実現するための活動についてこうつづっている。

 

《ステイホーム期間に、あるNPO主催のアジアの子どものためのチャリティコンサートに参加しました。パソコン等の電子機器を音楽で寄付するというプロジェクトです》

 

高い志を抱き、世界へ羽ばたこうとしていた山本さん。病床にあっても、さらに新たな夢を描くようになっていた。

 

「山本さんの追悼コンサートは、チャリティを目的として開催されました。山本さんが闘病中に、病院で楽器を演奏できる部屋がほしいと願っていたことから、収益は病院に防音室を寄付するために使われるそうです」(前出・皇室担当記者)

 

そしてコンサートの司会を務めたのは、2023ミス日本「海の日」の稲川夏希さんだった。彼女も愛子さまの親友であり、管弦楽部の仲間の1人だ。

 

「稲川さんのほかにも、管弦楽部の仲間たちが集まっていたそうです。両陛下と愛子さまはコンサート終了後、1時間半ほど山本さんを偲んで語り合われていたのです」(前出・皇室担当記者)

 

友人たちと話しながら愛子さまがまぶたの裏に浮かべられたのは、貧しい子どもたちのため、そして患者のためにチェロを奏でる山本さんの姿だったのか。

 

親友の遺志を胸に愛子さまは「困難な道を歩まれている方々に心を寄せる」という誓いをあらたにされたことだろう。

 

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