「人間を救うのは、人間だ。」愛子さま 日赤で編集される情報誌の「ふさわしい内容」
画像を見る 4月14日、「オール学習院の集い」に参加された愛子さま

 

■日本は、“言葉に豊かな力が宿る国”

 

ちなみに80号のテーマは《つながる。支え合う。~地域包括ケアと奉仕団連携活動の現在地~》、79号は創設から100年を迎えた青少年赤十字と赤十字奉仕団の連携を軸として、3つの特集が掲載されていた。

 

《人間を救うのは、人間だ。》というスローガンのもとに、毎号特集が組まれているようだ。

 

「この情報誌自体も、“RCV編集委員”と呼ばれる、ボランティアの協力によって作成されています。なかには大学生たちもいるようですが、愛子さまも編集作業の過程で彼らと交流され、知見を深められていくことでしょう」(前出・皇室担当記者)

 

初単独ご公務は日本が誇る古典文学の魅力を伝えるご活動。そして日赤の新入職員としてのお仕事はボランティア活動を広報するための編集業務。この2つの“初めてのおつとめ”には、言葉にまつわるものという共通点がある。

 

前出の河西さんはこう語る。

 

「天皇皇后両陛下や皇室の方々のお言葉は、発表される機会はそれほど多くありません。それだけに一言一言が大きな影響力を持ち、それに励まされている人も少なくないと思います。

 

もちろん天皇陛下の“人格否定発言”など、ご自身方の“お言葉”によって物議が醸されたこともありました。だからこそ皇室の皆さまは“言葉の力”を大切にされ、愛子さまも同じように考えていらっしゃるのだと思います」

 

“令和”の出典となった『万葉集 巻第五』には、日本を「言霊の幸う国」と表現した歌人・山上憶良の言葉がある。

 

“言葉に豊かな力が宿る国”という意味だというが、皇室は古くから言霊を大切にしてきた。静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんも次のように言う。

 

「皇室と国民との間に育まれた信頼と敬愛は、言葉とその言葉に結びついた適切な行動によって築かれてきました。

 

そうした意味で、愛子さまのお言葉とそれに結びついたおふるまいが、多くの国民の信頼や敬愛を得ているのは当然の結果といえます。言葉とそれに結びついた行動は、『言葉の力』や『言霊』を信じることから生まれるものであり、愛子さまがそれらを大切にされていることは素晴らしいことと考えています」

 

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