■国民からの信頼感を高めるには
だが愛子さまとは異なり、厳しい声が寄せられてしまう佳子さま。この“差”について、静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんはこう語る。
「数多くのご公務を担われている佳子さまですが、そのご活動が個人の評価に結びつきにくい面があるのは、姉の眞子さんと小室圭さんの結婚の余波が大きいように思います。2人の結婚が国民から大きく批判を浴びたことによって、佳子さまというよりも、秋篠宮家全体のイメージが悪化してしまったのです」
だが、佳子さまが数多く望まれているご公務については、“数よりも内容が大事”だといい、小田部さんはこう続ける。
「たしかに秋篠宮家の方々が臨まれるご公務数は、皇族のなかでも屈指です。しかし、担われているご公務の意味やその役割について、国民に対して十分に伝わっていない側面もあるのではないでしょうか。“誰のために果たされるべき公務なのか”という目的が不鮮明に映ってしまうことが、疑問を抱かれてしまうことに繋がっているように感じています」
では、こうした現状を佳子さまが乗り越えられ、国民からの支持や信頼を集めるためには、どういったことが求められるのか。
「まず、ご公務などにおいて、佳子さまのご所作やファッションだけがクローズアップされるのではなく、ご視察先の人々の活動やその社会的意義が世に知れ渡るようになることが望ましいといえます。リーズナブルなお召し物や若年層が受け入れやすいご言動は、親近感も抱かれやすい一面もありますが、それに加えて国民生活に寄り添った振る舞いも必要だと思います。
皇室の方々が臨まれるご公務には、社会的に立場の弱い人々を支援するという意義があるものや、伝統文化の振興や保護、ひとつひとつにさまざまな意味があります。それでも、“何のため、誰のためなのか”“現代の世界や日本のあり方に、どう寄与するものなのか”といったメッセージを、佳子さまがご自身のお言葉で国民に伝え続けられることがもっとも大切であると考えます。
一方で、“イメージアップのためのパフォーマンスではないか”と、国民に否定的に捉えられないように心がけられることも大事なことです。そのために、佳子さまが”この公務は生涯の課題である“という姿勢を示され、より国民にそういったお気持ちが伝わることが望ましいでしょう」(前出・小田部さん)
“言葉の力”を信じ、佳子さまにはこの逆境に立ち向かわれていただきたい——。