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生活の質が下がり体調にも影響する耳鳴り。そこで注目したいのがゴムハンマーで耳や頭の周辺を優しくトントンする方法。「一気に解消する」と評判を呼ぶエクササイズを紹介ーー!

 

中高年なら耳鳴りを経験したことがある人も多いだろう。キーンという音やジージーという雑音が聞こえる症状、いわゆる耳鳴りは、耳の奥(内耳)にある蝸牛(かぎゅう)という聴覚器官の細胞に何らかの異常が起こっているサインだといわれている。

 

ちなみに、10人に1人が耳鳴りを自覚したことがあるというデータもある。また、厚生労働省の国民生活基礎調査では、’92年以降、20年間で1.5倍以上に増えているという。

 

耳鳴りの起こる背景には、疲労やストレスなどが隠れている可能性もある。耳鳴りにもさまざまなタイプがあるものの、気をつけたいのは慢性化する場合や難聴を伴うとき。年のせいだから仕方がないと放置していると、耳が聞こえなくなったり、めまいや頭痛を伴って体調を崩すこともあるという。

 

また難聴や耳鳴りから、認知症が引き起こされることがあるとも指摘されているので注意が必要だ。

 

病院で検査・治療を受けることも必要だが、日常でも耳鳴りの改善をはかりたい。

 

そこで今回、おすすめしたいのが「キーン」「ジージー」を撃退する方法「ハンマー骨トントン」。これは、ゴムハンマーと麺棒を使って、首から頭頂部にかけての骨を安全に調整するやり方だ。薬を飲んだり病院にかかってもなかなかよくならなかった人は、ぜひ試してほしい。

 

考案したのは、理学療法士でJCMA認定体軸セラピストの藤田昌宏先生。リハビリや体調管理を指導している患者さんたちに、耳鳴りを訴える人が多いことから考えられたものだ。

 

「以前から私は、腰痛やひざ痛の患者さんに、手で、患部の骨を直接狙ってたたく『手技』を使って治療を行っていました。私は、慢性痛などの症例には骨のゆがみや変形が関わっていると考えています。たとえば、片ひざだけが痛い人の両足を触ってみると、痛いほうの骨にだけ出っ張りやへこんだ部分が見つかります。おそらく長年のクセになった体の使い方で、微細な変形やゆがみが生じていると思われます。慢性痛を治すには、そういった骨の変形やゆがみを正すことが必要です。一方で、骨は毎日、破壊されては再生することを繰り返していて、適度な衝撃を加えれば、年齢を重ねても鍛えられることがわかっています」(藤田先生・以下同)

 

米国のミズーリ大学の研究でも骨粗しょう症予備軍の人(20〜50代)も、週3回のジャンプ運動と筋トレで骨量が上昇すると報告されている。骨の健康を保つには、“適度な刺激”を加えることが大切なのだ。

 

「とはいえ、すでに体に痛みや不調があるため、運動が不可能な人もいます。そんな場合は、骨を外からたたいて刺激するのが有効だと考えました」

 

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