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(写真・神奈川新聞)

 

プロ野球、横浜DeNAベイスターズの親会社ディー・エヌ・エー(DeNA)が、プロバスケットボール男子1部(B1)の名門・川崎ブレイブサンダースの運営権取得に乗り出していることが5日、複数の関係者への取材で分かった。6日のBリーグ理事会に諮られ、承認される見通し。斬新なアイデアで観客動員増とチーム強化を成功させているDeNAは、県内でのスポーツ事業をさらに広域化させる考えで、その手腕に注目が集まる。

 

経営再建中の東芝は合理化の一環として企業活動の見直しを加速させ、川崎の運営会社の譲渡先を探していた。2012年にプロ野球に参入したDeNAは今シーズン、チームを19年ぶりに日本シリーズに導いたほか、16年1月には横浜スタジアム運営会社の株式公開買い付け(TOB)を成立させ、球団と球場の一体経営を推し進めて事業規模を拡大している。

 

今秋には20年東京五輪に向けた同スタジアムの大規模改修に着工。球団はスポーツを通じて人々が集い、活気あふれる街づくりを目指す「スポーツタウン」構想を掲げており、野球のほか、実業団の強豪・横浜DeNAランニングクラブ(陸上部)を運営するなどスポーツ事業を強化。ホームタウンが川崎市のバスケットボールチームを傘下に置くことで活動をさらに広域化させる考えだ。

 

DeNAは25年までにベイスターズを中核としたスポーツ事業を、主力のゲームと並ぶ経営の柱とする展望を描いており、将来的には卓球の新リーグ「Tリーグ」への参入も視野に入れているという。

 

経営再建中の東芝は米ニューヨークの繁華街タイムズスクエアで掲げてきた看板広告の打ち切りや、テレビ番組「サザエさん」のスポンサーの降板を決めるなど経営合理化を進めている。川崎は東芝バスケットボール部として1950年に創設され、過去にリーグ戦や天皇杯で7度の優勝を誇る名門チーム。日本代表の篠山竜青選手(29)らが所属し、Bリーグ元年の昨季は準優勝。今季は11勝8敗で東地区4位につけている。

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