いよいよ沖縄初進出が迫るコンビニ大手の「セブン―イレブン」。実は那覇市内に7年ほど前から、“手作り”セブン看板が人知れず設置された場所がある。看板が指し示すのは店舗ではなく「トイレ」。作成した女性は「まさか沖縄にセブンができるとは…」と予想外の状況に驚き、混乱を避けるため撤去することを検討している。
看板があるのは那覇市安里の立体駐車場・栄町パーキングの一角。飲み屋街の栄町市場から一歩外れた場所にひっそりとある。
厚さ2センチ足らずの木板に描かれ雨風で色あせた部分もあるが、確かにあのマークだ。
製作したのは飲食業の知念実樹(みき)さん(35)=那覇市。パーキングに隣接する串カツ屋(現在は閉店)で働いていた約7年前、トイレの場所を説明する目印として作った。普通にトイレマークを表示すると客以外も使用してしまうため、一種の“暗号”として看板を活用していたという。
「(看板は)当たり前の風景になっていた」と最近まで存在さえ忘れていたと言う知念さんだが、報道などで本物のセブンマークを見て思い出した。県内初進出を歓迎しつつ、「迷惑を掛けないように看板は外そうかな」と話した。
(大橋弘基)
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