自身が手がけたマタニティワンピースについて説明する長濱紗羅さん=23日、宮古島市平良 画像を見る

 

【宮古島】妊娠中、出産後のママもオシャレしたい―。宮古島市平良出身の長濱紗羅さん(34)は、自身の妊娠・出産の経験を大きな契機に、自分のブランド「SA.LAND(サランド)」を立ち上げ、細部までこだわったマタニティウエアやベビー服の販売を今年から始めた。「出産前でも後でも、忙しい日々の中で少しでもかわいいものを身にまとって、楽しい気持ちを演出できたら」と語る目線は母親として、そして女性としての立場に優しく寄り添う。(真栄城潤一)

 

長濱さんは本島の高校を卒業後、服飾関係の専門学校に通い、24歳の時に上京。東京都のアパレルブランドで企画デザイナーなどを務めた後、結婚を機に3年前に宮古島に戻った。妊娠と出産について「今までにない大変な経験だった」と振り返る。その中で「自分の体の変化、娘の成長を見届ける喜びが原動力としてあって、世の中のママたちが笑顔になる服を作りたい」と考え、ブランドの立ち上げを決意した。

 

現在販売しているのはマタニティウエアのワンピース、ベビー服ではカボチャパンツ、ブラウス、よだれかけなど。デザインから生地選び、縫製、仕上げまで、全て長濱さんが1人で手がけている。いずれも長濱さんの経験に基づいたこだわりが細部まで込められており、デザインと機能性の両立を重視している。
ワンピースはシルエットに気を配りつつ、ジッパーで簡易的に開閉可能な授乳口が着いているほか、抱っこした赤ちゃんがいじるものがないよう胸元の装飾を極力なくした。その代わりに袖や背中部分にトレンドや遊び心を感じさせるデザインを施す。カボチャパンツは、赤ちゃんがはいはいをした時にフリルがかわいく動くように見える仕様。デリケートな赤ちゃんの肌が荒れないように直接触れる部分の縫い目を出さないようにするなど、細かな配慮がなされている。

 

「ママは母であり、そして何より女性でもある。日々の暮らしの中でいくつもの役割をこなさないといけないからこそ、オシャレをして自分らしさを得ると笑顔になれる」と語る長濱さん。「考えてるデザインがまだまだある」と着想は尽きない。今後は商品の種類も増やし、展開の拡大も視野に入れている。

 

「妊娠から出産、そして育児で自分のことが後回しになってしまいがちなお母さんたちがリフレッシュできるようなものを作っていきたい」とほほえんだ。サランドの商品は宮古島市平良下里のセレクトショップ「ウェザーパーミッティングオキナワ」で取り扱っている。

 

問い合わせはメールで SA.LANDapparel@hmail.com。

 

インスタグラムでは商品を見ることができる。アカウント名は「sa.land_baby」。

【関連画像】

関連カテゴリー:
関連タグ: