文字通り“波に乗っている”プロサーファー兄妹に注目が集まっている。2017年7月に、当時沖縄県内初の高校生プロ認定を受けた宮城和真さん(20)=北谷町=に続き、妹の有沙さん(19)=同=も9月19日に鹿児島県種子島で行われた国内プロツアーで2回戦を勝ち上がり、県内で初めて女子プロの認定を受けた。
有沙さんは男子顔負けのパワフルなライディングが持ち味だ。彼女にとってサーフィンは「自分を唯一輝かせてくれるもの」と語るほど、競技にのめり込む。ルーキー・オブ・ザ・イヤー(新人王)を狙うため、来シーズンから本格的にプロとして日本プロサーフィン連盟(JPSA)のツアーに参戦する予定だ。アルバイトをしながら、来季に備え練習を重ねる。
ひと足先にプロデビューした和真さんは、現在JPSA主催の国内ツアーを回る。流れるようなスタイリッシュな波乗りで、7月に愛知県で行われた第2戦では国内トッププロ約50人中7位に食い込んだ。ランキングも昨年の40位から27位に浮上。今月24日から千葉県で開催する最終戦を前に「自分らしく楽しんで年間ランキング16位以内に入りたい」と意気込んだ。
北谷町宮城海岸のすぐそばに住み、父の豊和さんは沖縄サーフィン連盟会長だ。沖縄サーフィン界のサラブレッドとして育った2人は周囲のプレッシャーにも負けず、期待に応えてきた。成長を見守ってきた豊和さんは「夢をかなえたのは、わが子ながら素晴らしい」と目を細めた。(仲本文子)
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