手話通訳者(右)を同席させ、新型コロナウイルスに関する県方針を説明する玉城デニー知事=20日、県庁 画像を見る

 

玉城デニー知事が20日、新型コロナウイルス対策に関する県方針を説明するため県庁で開いた会見に臨む際、同時通訳をする手話通訳者に「ありがとう」「よろしくお願いします」と手話で表現したことがツイッターで評判を呼んでいる。聴覚障がい者という投稿者がツイッターでその様子を紹介した。21日午後6時時点で2万回以上「いいね」され、「かっこいい」「気遣いが素晴らしい」などと好意的なコメントが並んだ。

 

投稿者は「当事者にとっては、ちょっと驚きもありうれしさもあったな」と記した。

 

20日は県手話言語条例に基づき設定された毎月第3水曜日の「手話推進の日」だった。玉城知事は本紙の取材に「手話は自己紹介とあいさつくらいしかできないが、通訳の方の前をいつも通るので思いがけずに出たのだと思う」と説明した。インターネット上で評判を呼んでいることについて「ありがたいですが、なんだか褒められ過ぎです。あくまでもあいさつですから」と話した。

 

沖縄ろう学校の安里吉実校長は「日常的にこういった場面が出てくると共生社会の発展につながる」と喜んだ。

 

県によると、新型コロナの感染が広まった4月以降に、聴覚障がい者から知事会見に手話通訳者を同席させることを求める声が増えた。同月11日の知事会見から手話通訳者による同時通訳が始まった。【琉球新報電子版】

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