3者会談を終え、会見を開く(右から)松本哲治浦添市長、玉城デニー県知事、城間幹子那覇市長=18日午後4時半すぎ、県庁 画像を見る

 

米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添市移設を巡り、松本哲治浦添市長は18日、軍港代替施設の配置について主張していた南側案を取り下げ、県や那覇市が推す北側案に賛成する意向を示した。18日に県庁で開かれた県と両市の3者トップ会談後、報道陣に語った。3者は軍港の配置について北側案で事実上、合意した。浦添市西海岸を埋め立てて那覇軍港を移設する計画が加速する公算が大きくなった。

 

一方で移設条件付きの返還は、基地負担の県内での「たらい回し」との見方もある。那覇軍港の代替施設は今後詳細な設計が協議されるが、基地機能の強化につながる恐れも否めない。

 

松本市長は会談後「これ以上の足踏みは許されないと判断した。沖縄県の発展のため3者が足並みをそろえて大きな一歩を踏み出す時期だと考え、北側への配置を受け入れることにした」と述べた。

 

玉城デニー知事は「(松本市長が)県全体の振興を図る上で、さまざまな観点から慎重に考えて判断されたことを重く受け止めている」と述べた。

 

城間幹子那覇市長は「3者で力を合わせてこれからの沖縄発展のために頑張ろうと確認した。今後、那覇軍港の跡地利用を進めていきたい」と話した。

 

県は、3者会談は意見交換の場だと位置付けている。ただ、南側配置への見直しを求めていた浦添市が譲歩したため、事実上、北側配置の計画でまとまったことになる。

 

松本哲治市長は北側に軍港を造るとビーチからの景観を損なうことや、埋め立て面積を小さくできることなどを挙げて南側配置への見直しを主張していた。

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