沖縄美ら島財団は26日、那覇市の首里城公園で夜間の出火を想定した初の火災総合訓練を実施した。有料区域内の世誇殿から出火したという想定で、夜間体制下にいる警備員や監視員7人が消火や通報などの手順を確認した。
訓練は日の出前の午前6時ごろから始まった。参加者は無線で連絡を取り合い、屋外消火栓を使った放水や城門の開扉など消火作業を進めた。
開園時間中を想定した訓練も実施した。首里城公園職員や警備員ら約160人が参加し、来園者の避難誘導やけが人の救護の手順などを確認した。
沖縄美ら島財団によると、第三者委員会「首里城火災に係る再発防止検討委員会」の中間報告では、警備員と監視員の連携不足や施錠された門や車両進入止めなどが、消火活動の妨げになったことなどが指摘されたという。
同財団首里城公園管理部の儀保ゆかり統括は「消火器などの使用は慌てず落ち着いて対応できていた」と評価した。
一方で、職員間の情報伝達に使う無線が混線していたことを課題とした。同財団は、今後も継続して訓練を実施する方針だ。
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