オリオンビール(豊見城市、早瀬京鋳社長)は27日に発売した缶酎ハイ「WATTA(ワッタ)エンダーオレンジ」の売れ行きが予想を上回ったため、発売2日目の28日、出荷調整をかけた。公式通販も売り切れとなっている。好調の要因について同社は、エイアンドダブリュ沖縄とのコラボ商品という話題性に加え、発売1カ月前からSNSで話題づくりをしたことや、ワッタブランドのファンが育ってきていることを挙げる。
ワッタエンダーオレンジはA&Wで人気のドリンク「オレンジ」の濃縮液を使用した酎ハイで、16万5600本の数量限定販売。一部店舗ではすでに売り切れとなっている。
数量限定品の場合、量販店などから必要数量を聞き取り、販売数量を決定。ワッタの限定商品は通常、店舗に並んでから2カ月程度で完売となるように計算されている。今回は見込みを大きく上回るスピードで売れ、初日から追加発注が入ったが、全てに対応できないため28日、代理店に出荷調整をかけた。
ワッタは20~30代の女性をメーンターゲットとし、テレビCMは打たず、発売1カ月前からSNSで「次のワッタ、盗んだのは誰?」というキャンペーンを展開した。A&Wのマスコットのシルエットから「次はA&W」「ルートビア?オレンジ?」と話題になった。19日にA&Wのオレンジを使うことが正式に発表されると、SNSでは期待が高まり、発売当日の27日は飲んだことを報告する投稿が目立った。
ワッタは県内企業とのコラボや、2カ月に1度というハイペースで新商品を販売するなど積極的な商品展開をしている。担当者は「SNSでのキャンペーンや、次はどんなフレーバーがいいかアンケートを取るなど、ワッタはお客さまとのコミュニケーションを大切にしている。コアなファンが育っていることが今回の売れ方につながっている」と分析している。 (玉城江梨子)