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2月12日、白血病と診断され闘病中であることを明かした競泳の池江璃花子選手(18)。それでも「必ず戻ってきます」と前向きな姿に、渡辺謙(59)や市川海老蔵(41)など各界からエールが送られていた。

 

だが、桜田義孝五輪担当大臣(69)は池江へのコメントの中で「がっかりした」「盛り上がりが下火にならないか心配」と発言。「池江の病状よりオリンピックを心配している!」といった批判が相次ぎ、翌日には発言を撤回する事態となった。

 

そんななか、またもやあるオリンピック関係者の発言が物議を呼んでいる。日本オリンピック委員会の副委員長を務める橋本聖子(54)だ。

 

各紙の報道によると16日、橋本氏は都内で開かれたオリンピックに関する講演会へ出席。そこで 「私も高校3年生の時に(腎臓などの)病気をして、立ち直ることができた一人であるなというふうに思っております。池江選手には何とか頑張って欲しい、と思うと同時に、彼女ならできると信じているんです」と自身の体験を交え、池江選手に激励の言葉を寄せていた。

 

だが昨今スポーツ界で数々の不祥事が発生していることに話が及ぶと、次のように発言した。

 

「スポーツや五輪、パラリンピックに神様がいるとするならば、今回、池江璃花子の体を使って、五輪、パラリンピックをもっと大きな視点で考えなさい、と言ってきたのかなと思いました」

 

続けて「あらゆる問題が去年から起きていました。あらゆる面で心配、ご迷惑をおかけしてきました。悩んでいる選手もいる。どうしたら良いのか分からない人もスポーツ界にはいる。ガバナンス、コンプライアンスをしっかりしないといけないと思って、五輪、パラリンピックを1年半前を迎えているスポーツ界」としつつ、こう指摘している。

 

「池江選手が素晴らしい発信をしてくれたことによって、スポーツ界全体がそんなことで悩んでいるべきじゃないんだ、そんなことで、大きな事ではあるけど、ガバナンスやコンプライアンスで悩んでいる場合じゃない、もっと前向きにしっかりやりなさいよ、という発信を、池江選手を使って私達に叱咤激励してきてくれているのかとさえ思いました」

 

スポーツ界を鼓舞する言葉だったのだろうが、池江選手の病気と結びつける持論を展開。これらの発言に、ネット上では批判が殺到。特に「池江選手の身体を使って」というコメントに、「持論のために池江選手の病気を使わないで!」との声が相次いでいる。

 

《スポーツ界のごたごたと病気は関係ない。政治も関係ない》
《自分の考えのために病気を使うなんて、桜田大臣より悪質》
《なんでオリンピックのガバナンスのために池江さんが白血病にならないといけないんだ。無神経すぎる》

 

講演会後、自身の発言について橋本氏は報道陣へ説明した。

 

池江選手がSNSで「神様は乗り越えられない試練は与えない」とのメッセージを出していたとした上で「私たちこそが、池江選手の治療できる環境、頑張ってもらえる環境を作らなければならない、と教えられたということです。コンプライアンス、ガバナンスを今こそしっかりとしていかなければ、池江選手を盛り上げることにもならないし、しっかりしなければいけないということです」と語った。

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