■黄色く変色するお米を「ドライカレー」と呼んで……
「衛生管理は、特にひどかったみたいです。入門直後に女将さんからケーキをもらったところ、酸っぱかったらしくて。箱を見てみると、賞味期限が1週間過ぎていたと聞きました。実際、あの子は食中毒になりました。
ほかにも『冷凍庫から出してきた肉を見たらカビが生えていて。’90年代の日付が書かれていた』と言っていたこともあります。それでも親方が『カビの部分を削れば大丈夫だ』と言って、みんなに食べさせていたと聞きました。
お米に虫がわいていたこともあったそうです。かなり古くなっていることがあるみたいで、炊いた後にすぐ黄色く変色するそうです。でも部屋の力士たちはみんな慣れっこで、そのお米を『ドライカレー』と呼んで笑っていたといいます。あの子は『昔はもっとひどくて、炊いたら黒くなるお米を食べていた』とも言っていました」
昔は病気やケガとは無縁だったという柳原さん。だが’13年に入門すると、すぐ扁桃炎で手術することに。’16年1月には心臓手術をしたが、医師から「ストレスが原因」と診断された。2カ月後の3月には左膝半月板損傷で手術、さらに’17年9月にも同じ箇所の手術をすることとなった。
「でも、力士によって対応が違っていたみたいです。私たちは自分で治療費を払わされてきましたが、別の力士がケガしたときは部屋から支払われていたそうです。あまりにも不公平です……。
実は、昨年7月に部屋の力士が新型コロナウイルスに感染したそうです。すでに退院したそうですが、その後も倦怠感が取れない状態。ほとんど横になっていて、満足に稽古できていないそうです。大将はコロナの“後遺症”の脅威も間近で見ていたわけですが、これで『出場したくない』と言うことがなぜいけないのでしょうか」
本誌は日本相撲協会を通じて佐渡ヶ嶽部屋に取材を申し込んだが、回答はなかった。
「女性自身」2021年2月9日号 掲載