「7月1日に日本スケート連盟のサイトにある強化指定選手のページが’22〜’23シーズン版に更新されました。羽生選手のコメントが《今シーズンもより高みを目指して頑張ります》となっていたことで、事実上の現役続行宣言と捉えられています」(スポーツ紙記者)
現役続行か引退か、去就が注目されていた羽生結弦(27)。サイトのコメントを見たファンたちは“今季も競技の場で姿が見られそうだ”と胸を高鳴らせている。
五輪後、初めてのシーズン。
「今季の活躍が注目されているのが、4回転アクセルを練習で着氷させているイリア・マリニン(17)です」(前出・スポーツ紙記者)
羽生の念願である4回転アクセル。その着氷成功動画を今春、SNSに投稿し、話題をさらったのがアメリカ人選手のマリニンだ。
その新星、実はアイスショー『ドリーム・オン・アイス』のために、7月上旬に初来日を果たしている。
そして、まるで羽生を“挑発”するかのような、驚きの動画を再びSNSに投稿していて……。
「新横浜のリンクでの公演前の練習で、4回転アクセルを跳び、見事に成功させたんです。観客のいない会場ながら、周囲から『おお〜!』という感嘆の声が上がっていました。ショーで共演した宇野昌磨選手(24)や鍵山優真選手(19)も生で4回転アクセルを目撃し『すごい!』と驚いていたようです」(前出・スポーツ紙記者)
動画を見たフィギュアスケート評論家の佐野稔さんも絶賛。
「うまいですね。以前に投稿された動画よりも、跳び慣れてきた印象を受けます。完成度はもう100%でしょう。精度はさらに上がってくると思いますし、今後の試合でも披露していくでしょう。
羽生選手も、きっと見ていると思います。『やられた!!』と悔しい思いがあるはずですよ」
羽生の心中をそう慮る佐野さんは、「勉強にもなるはず」と話す。
「マリニンのほうも『羽生選手の北京五輪の4回転アクセルを見て参考にした』と言っていますが、跳べる人を見るのは大切です。感覚のいい人なら目で見て学んで体で表現できる。マリニンのジャンプを見た羽生選手が、自身の改善の余地に気がつくかもしれません」
ちなみにショー本番では、マリニンは4回転アクセルに挑戦したものの転倒。観客のいる緊張感のなかでは彼も成功は難しいようだ。
「練習と試合で跳ぶことも全く別です。世界中が“どちらが先にISU公認の試合で着氷するのか”と気をもんでいます」(佐野さん)
4回転アクセルに大きなスポットが当たること間違いなしの今シーズンだが、羽生の今後はーー。
「出場試合はまだ発表されていません。右足のケガの状態にもよりますし、どこに照準を合わせるか、まだ考えている最中かもしれせん。勝負となると総合力は羽生選手のほうがマリニン選手より上です。その点もフィギュアの面白さですね」(佐野さん)
17歳への闘志が、“鬼神”羽生を再び目覚めさせるか。