「入団会見はファンに非公開だったため、毎年恒例のファン感謝イベントが大谷選手のお披露目の場になります」(スポーツ紙記者)
現地時間2月3日にドジャー・スタジアムで開催される「ドジャーフェスト2024」へ参加する大谷。出演を快諾した理由はファンへの顔見せ以外にもあるという。
「イベントの収益がすべてクラブ公式の慈善団体『ドジャース財団』に寄付されるからではないでしょうか」(在米スポーツライター)
ドジャース財団とはどんな団体なのか。
「’95年に設立されたチャリティ団体で、ロサンゼルスの恵まれない青少年や子供を支援しています。大谷選手の契約には毎シーズン、年俸の1%(10年間で総額10億円)未満をドジャース財団に寄付するという条項が含まれていました」(前出・在米スポーツライター)
ドジャースの本拠地があるロサンゼルスは、収入格差と貧困の問題を常に抱えてきた。
「ロスは高級住宅街ビバリーヒルズが有名ですが、一方で全米のホームレスの約30%がロスのあるカリフォルニア州に集中しています。特に、コロナ禍以降は若者の貧困問題が顕著です」(前出・在米スポーツライター)
メジャートップの人気球団であるドジャースの選手にはチャリティ活動への参加が求められる。
「かつてドジャースに所属していた前田健太投手は、ときには夫人と一緒にチャリティイベントに積極的に参加していました。昨年まで横浜DeNAベイスターズに所属していたトレバー・バウアー投手は、ドジャース時代は三振を1つとるたびに1000ドルを寄付していました」(前出・スポーツ紙記者)
大谷は具体的にどんな社会貢献をしていくのか。
「財団の慈善活動は多岐にわたり、野球教室はもちろん、識字率向上のため、選手が地元の学校に出向いて本の読み聞かせをしています。貧困に苦しむ子供たちに生活必需品を配布したり、感謝祭では市内の家庭に1500羽の七面鳥とデザートを選手が直接届けて回ったりすることもあります」(前出・在米スポーツライター)
これらの活動が評価され、ドジャース財団は模範的な慈善団体として称賛されている。
「ドジャース財団は、これまでに約1000万人の子供を救ったといわれており、’20年にはスポーツ専門チャンネルESPNによって“全米でもっとも人道的なスポーツチーム”に選ばれました。大谷選手はそんなチームの象徴的なメンバーになり、財団が救ってきた子供たちと一緒に貧困問題と闘っていくことになります。
今後、メジャーでもっとも社会貢献に尽力した選手に贈られ、最高の名誉とされる『ロベルト・クレメンテ賞』を日本人で初めて受賞する可能性もあるでしょう」(前出・在米スポーツライター)
大谷が野球の成績だけでなく、社会貢献でもMVPに輝く日はそう遠くない。