6月5日(現地時間)、ドジャース・大谷翔平選手(29)は第15号ホームランを放った。
「球速160キロ以上の球をホームランにしたのはプロ入り後初めてで、心身のコンディションがよい証しだと思います。前日の4日に元通訳・水原一平被告(39)がロスの裁判所で銀行詐欺などの罪を正式に認めました。大谷選手は《事件に終止符を打ち、前に進む時が来た》と声明を発表。大きな区切りとなったはずです」(スポーツ紙記者)
大谷が好調を維持している、明らかなデータもある。
「大谷選手の二塁打数は9日現在、18本でリーグトップクラス。特に、水原事件が発覚してホームランがなかなか打てず、低迷気味だった最初の30試合も二塁打数だけは14本とリーグ1位でした。これは父・徹さんの教えどおりなのです」(前出・スポーツ紙記者)
かつて徹さんはインタビューで、大谷に教えた野球の奥義についてこう断言していた。
《わたしが翔平に植え付けたのは、二塁打をイメージしなさいということぐらい》(『文藝春秋』’17年4月号)
前出のスポーツ紙記者は続ける。
「野球はチームプレーです。大谷選手の潜在能力が素晴らしいとわかっていても、徹さんは“ホームランを狙って大振りするより、得点に絡める二塁打をたくさん打つほうが、チームのためになる”と言い続けていたそうです。“水原ショック”を受け大谷選手は原点回帰を心掛けたのだと思います。それが、復調につながったのでしょう」
そんな大谷は父の日を前に、感謝を示す行動に出ていた――。
「5月17日、ロサンゼルス市議会の決議で、その日が同市の『ショウヘイ・オオタニ・デー』に決まりました。ただ、現地では“なぜ5月17日なのか”という声も……。同市は『5月』は米国政府がアジアや太平洋の島々にルーツを持つアメリカ人の歴史・文化、功績をたたえる月間で、『17』は大谷選手の背番号だと説明しました。
ですが、実はこの日は徹さんの誕生日なのです。大谷選手からの要望もあったのでしょう。大谷選手は現地時間17日、見事に“バースデーアーチ”まで打ちました」(在米ジャーナリスト)
大谷はリトルリーグの監督だった徹さんとは“師弟関係”でもあった。そのため家庭でも野球の話ばかりしていたかというと――。
「徹さんは逆に、なるべく自宅には野球を持ち込まないようにしていたそうです。中学2年生までは一緒にお風呂に入って、“今日、学校で何かいいことあった?”と聞くなど、たわいもない話をするよう心がけていたといいます」(前出・スポーツ紙記者)
高校を卒業し、プロ入りした大谷。次に徹さんは“人生で大事な選択”を教えていた。それが、理想の妻についてだった。