エッセイの辻仁成に関する話題
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インスタ映えするグリーンテリーヌ(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2018/03/13 17:00先月出版されたばかりの拙著『立ち直る力』(光文社)が、おかげさまで大増刷されました! この本は、ここ1〜2年で私がつぶやいたツイートの中から編集者さんと一緒にセレクトした“厳選ツイート”集になっております。ツイッター自体は長年やっていましたが、半年前ほどから急にフォロワーさんが増えました。もともとは5万人くらいだったと記憶していますが、「息子よ」という書き出しでシングルファザーの気持ちを綴りはじめ -
家事は待ったなし……主夫の鬱からの脱出法(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2018/02/27 17:00ちょっと人生に疲れてしまいました(笑)。シングルファザー生活も5年目に突入しましたが、 どうやら疲れがマックスに達したようです。最近、階段を踏み外してしまい、全身あざだらけになって、3日くらい頭がぼんやりしていました。でも、家事は待ったなし。休むこともできず、洗濯機の前で思わず、「きつい! もうやだ。仕事が手につかない、自由がほしい、逃げたい」と叫んで、座り込んでしまい、もしかしたら、鬱なのかも、 -
イケメン俳優から若さのおすそわけ(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2018/02/27 17:00若手イケメン俳優の勢いが止まりません。私もたまに演出の仕事をさせていただいておりますが、今年もまた若い俳優さんらと舞台をやります。今回は全員男子、6人の若い俳優さんだけの舞台。歌舞伎みたいに女性役も男子がやるのですよ、面白いでしょ? そういえば、昨今の人気俳優さんは『仮面ライダー』など戦隊モノの出身者が多いですね。主演は村井良大さん。『仮面ライダー』クウガ役でブレークした方です。他に、松田凌さん( -
ママ友の悪口撃退法!(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2018/02/20 17:00それにしても世の中というのは悪口、陰口、批判に誹謗中傷、が溢れていますね。同じ職場や学校や地域にこういうのを好む人間がいると本当に面倒くさい。人間のストレスというのは結局、他人が持ち込んでくるものなんです。日本人一人一人はとっても優しいんですけど、集団になるとなぜか弱い者いじめが始まります。ちょっと目立つ人や自分と考えの違う人、マイペースな人、個性ある人を攻撃する傾向にあります。ママ友の世界にも陰 -
14歳で進路を選択! 息子の将来を考える会(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2018/02/13 17:0014歳の息子が大学進学へむけて動き始めました。というのも息子の学校では、中学4年の時(日本の中3にあたります)に文系か理系か経済系か、進路を選択しないとなりません。高校卒業時に大学入学資格を得るためのバカロレアという試験があり、このタイミングで早くも大学での専攻を決める必要があるのです。そこで数少ないパリの友人、ファッションデザイナーの佐藤康司氏を呼び出し、息子の将来を考える会を開きました。これは -
ナポリタン+グラタン=子供が大喜びの一皿に(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2018/02/06 17:00奥様は、誰かから大切にされていますか? 奥様が大切にされている方々は、奥様のことを大切に扱ってくれていますか? 奥様が一生懸命貴重な時間を費やして尽くしているのに、その人たちが奥様のことをむげにしているのなら、ちょっと考えたほうがいいかもしれません。人間というのは、周囲の人たちとのつながりの中でこそ存在する生き物。ご主人とか、お子さんとか、ママ友、職場の人たちとの関係性が奥様の人生にとって非常に重 -
フランスはなんと20%!高い消費税は将来の投資(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2018/01/30 17:00いきなりですが、フランスって消費税が20%なんですよ。慣れましたけど、最初は買い物するたびに、なんじゃ〜こりゃ、となっておりました。でも、消費税が高いのには理由があるんです。欧州はどの国もだいたい20%前後。その代わり、たとえばですけど、がんになったら国が負担してくれます。病院への往復タクシー代も請求すれば出してくれます。フランスでは、子供の学費は幼稚園から大学卒業まで無料です。日本は進む少子化の -
カフェご飯の定番!本格クロックマダム(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2018/01/23 17:00フランスの男性はムッシュ。女性は未成年の時にはマドモアゼルと呼ばれますが、大人になるとマダムに変わります。近所の子たちは私を見かけると「こんにちは、ムッシュ〜」と声をかけてきます。ムッシュと言われることが男の子たちにとっては憧れであり、女の子たちは一日も早くマダムになりたがっています。フランス人はとっても早熟です。日本では大人になりたがらない若者が割と多いですが、フランスは逆でムッシュと言われたら -
日本人息子の仏語1位をキャベツケーキでお祝い!(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2018/01/16 17:00食事をしていると息子がボソッと「パパ、フランス語の成績がクラスでいちばんになったんだよ」と言ったのです。あまりに嬉しすぎて「そうか、よかったな」としか言えませんでしたが、本当は泣きそうでした。実は2年前、息子は学校の先生から落第の可能性を示唆されていました。そこからの快挙ですから、こんなに嬉しいことはありません。親が日本人なので、彼は独力でそこに到達したことになります。情けないことに、私は何も教え -
“恋愛先生”こと辻仁成、悩める女子の救世主に!(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2018/01/09 17:00最近、悩める女子からやたらと恋愛相談を受けるのです。不思議なことに、恋に悩む女性たちというのはなぜかみんな「躊躇している、踏み切れない、傷つくのが怖い」と口にします。いくつになっても悩み多き人生ですものね。恋愛先生はまずこう返します。「あのね、バラ園で傷つかないでバラの花をつめますか?」「傷つくことなく勝利したスポーツ選手っていますか?」。そう言うと、みなさん、そうですね、と素直に頷いてくださいま -
天国に旅立った恩人へ… 感謝とお詫びのLINE(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2017/12/19 17:00幸せというものは失ってはじめて、あのときこそが幸せだったのだな、と思い出すものですね。私たち家族はパリのとあるすし店の常連でした。タケさんという大阪出身の板前さんがいて、元気で明るく人情に溢れた人で、いつもきさくな冗談を言っては笑わせてくれました。息子もタケさんに懐いていました。でも、3人家族が2人になった後、私たちの足は遠のきました。たぶん、そこに行くと幸せだった頃を思い出してしまうからでしょう -
〝恋愛の達人”辻仁成が 危険な男をめった斬り!?(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2017/12/12 17:00付き合っている男性がどうしても信用できないという知人女性がいます。平気で裏切られそうで怖いのだとか。で、「恋愛の達人さま、裏切る男の特徴を教えてください」と相談を持ち掛けられてしまいました。よろしゅうございます。お教えいたしましょう(笑)。まず、だれにでも優しい人はアウト。こういう人の場合、優しさが仇になって、裏切りに近い環境を自ら作ってしまう傾向があり、気が付くと周囲は恋人予備軍ばかり。もっとも -
開運レシピを伝授!(辻仁成「ムスコ飯」エッセイ)
2017/12/05 17:00人間は目に見えない何かに支配され動かされています。自然現象に左右される人間の運勢を運気といいますが、我々はいつも目に見えないものに振り回されていますね。とはいえ、人間は自分の運勢を大なり小なりコントロールしています。これが「運気を上げる」とか「運気を下げる」という言葉につながるのでしょう。では、運気を上げるためには何をすればいいのか、ということですが、祈るとか、走るとか、片づけをするとかそういう具 -
暗い話題の気分転換に♪甘さ控えめパンナコッタ
2017/08/29 17:00ヨーロッパではテロのニュースばかりです。この連載にもよく登場する息子の親友アレクサンドル君の家の前でもテロがあり、銃撃戦の末、警察官が亡くなりました。シャンゼリゼでは当日、大勢の市民や観光客らがアレクサンドル君の家へと逃げ込んで来たのです。そして、呼び鈴を鳴らしました。彼の両親はすぐに全員を家の中へと招き入れました。怯える人々のためにコーヒーを淹れ、即席ケーキまで作って配ったのです。彼らの家のサロ -
息子君“初恋”で辻家に春が来た!
2017/02/14 17:00どうやら息子君、初恋のようでして、相手は同じ年の日本の女の子。いえ、初恋と決めつけるにはまだちょっと早いかな。正確にははじめての女友達が出来た、という程度でしょうか。実は彼の口からこれまで一度も女の子の話が出たことがなく心配していたんです。ガールフレンドとかいないの? と訊いても、ダメだよ、うちの学校にろくな子いないもの。うるさいし、生意気だし、で終わり。ところが年末に知り合い家族と旅行をしました -
成績アップのためYouTube禁止!?
2017/02/07 17:00息子の成績表が届いたのですが、成績がガクンと落ちていました。衝撃的でした。なぜなら、つい去年までクラスでも上の方だったからです。それが今回は、平均点を下回るばかりか、中にはビリもあり、ほっとけない成績なのです。成績がいいのは、体育、音楽、工作、といった実技系で、化学とか物理とかスペイン語は壊滅的です。直感力の子なので、詰め込んだ勉強をしないでも済んだ小学校時代は好成績を維持出来ていました。でも、予 -
“幸の薄い男”が幸せになれた理由
2017/01/31 17:00あの、突然ですけど、今、奥様はお幸せですか? 「幸せよ」ってはっきりと答えられる人ってどのくらいいるのでしょうね。「そうね、幸せと言えば幸せかもね」という方は結構いるかもしれません。他人から見ると幸せに見えていた人が突然離婚とかしちゃうこともよくある話です。他人事とは思えない話ですが、そういうニュースを見るにつけ、幸せってなんでしょうね、と悩んでしまうのです。私ですか? 私のことは皆さんの方がよく -
シングルパパへの偏見はやめて!
2017/01/24 17:00シングルマザーの方々の大変さをよく耳にします。職場での偏見や差別なども少なくないようですね。なんともかまびすしい世の中だな、と思いますが、それは同様シングルファザーにも向けられています。そういう偏見といいますか色眼鏡で見られるのがいやなので、ちゃんと育ててるぜ〜的なアピールも含め、お弁当の写真なんかをツイッターにアップしてきたのかもしれません。なんに対してのアピール?(笑)とにかくシングルパパにな -
シングルファザー悩む13歳ムスコの反抗期!?
2017/01/17 17:00息子が最近、子供部屋のドアを閉めるようになったのです。来ましたね~、ついに(笑)。もう13歳ですからしょうがないです。先日、ゲームについて小言を言ったのです。面識のない不特定多数のゲーマーたちと会話をしながら遊んでいました。フランスはテロリストもおりますし、どのような勧誘があるかわかりません。親が認めないものはさせられないと告げると、言い合いになってしまったのです。彼はそのゲームの管理人が有名なユ -
ウィーン人はステーキで極寒の冬を乗り越える!
2017/01/05 17:00ウィーンの文学フェスティバルに招待されましたので、初冬のウィーンに出かけてまいりました。実はウィーンに従妹がいるのです。母の兄の娘ですが、小さい頃はよく一緒に遊んでおりました。5歳年下なのでもうそこそこいい年齢ですね。ご主人は地元のセキュリティ会社に勤める温厚なオーストリア人です。お子さんはいらっしゃらないのですが、なんとも仲睦まじい2人です。この従妹、実はウィーンで料理の先生をやっております。の -
差別のない平和な世界に!
2016/12/20 17:00昨夜不意に「パパ、ぼくはクラスの子に差別されているんだ」と息子が言い出したのです。「日本は中国の一部だろって言われるんだよ。授業中とかに、わざとみんなに聞こえるような感じで。頭にくるよ」それはフランス人が日本を馬鹿にする時によく使う言葉なんです。びっくりしたので「パパが抗議してやる」とちょっと大げさに言ってみましたら、息子が落ち着いた口調で、「いや、そんな必要ないよ」と返すではありませんか。「その -
悩める12歳の息子へ パパさんの人生相談室
2016/12/13 17:00悩める息子12歳の相談を受けました。1月の誕生日会に友人3名、ウイリアム、アレクサンドル、ロマンを招きたいのですが、この3人、仲が悪いのです。「ウイリアムはロマンが嫌いで、アレクサンドルはウイリアムが嫌いで、ロマンはアレクサンドルが嫌いなんだよ。どうしてぼくはこんな連中にしか好かれないのだろう? ぼくの誕生日なのにぼくが一番悩むなんておかしくない?」。呼びたくない人は呼ばなければいいじゃない、と提 -
父子の絆を繋いでくれた、 旅先での〝美味しい記憶〟
2016/12/06 17:00離婚の後、なんとか人生を仕切り直さなきゃと始めたのが親子旅です。落ち込んでいた子供を励ますのに旅は最適でした。旅先では協力しないとやっていけないわけですから、旅を通して2人の関係は強固になりました。この2年半、父子が行った街は以下の通り。ロンドン、バルセロナ、ミラノ、ナポリ、イスキア、ローマ、コペンハーゲン、マルメ、ストラスブール、ホノルル、トールヴィル、コルシカ、ボルドー。すごいですよね。あ、日 -
幸せの味がするメンチカツ
2016/11/29 17:00幸せって何かなって最近よく考えます。息子のためにご飯を作っているときとか、子供部屋の掃除をしているときとか、スーパーで買い物をしているときなんかに、ふっと頭を過るんです。若かったころは幸せなんてものは求めていなかったように思います。でも、シングルファザーになって子供を育てねばならぬ宿命を背負ったころからでしょうか、幸せを探している自分が常にそこにいました。幸せってなんだと思いますか? 成功でしょう -
パパ、「愛してる」ほど空しい言葉はないね。
2016/11/15 17:00思えば突然の離婚報道から2年半の歳月が流れました。当時をちょっと振り返ってみたのですが、もしかするとあの時期は我が人生でもっとも受難の季節であったろうと思われます。正直、生きていくことに対する自信も絶え、孤立し、息子を抱えて生きねばならぬことが│唯一その日を乗り越えるための糧となりました。お弁当作りはそこから日常化するのですが、それから今日までのことはここに記してきたので読者の皆様もよくご存じかと