三十八のぞき 溺愛!盆栽つくりで親バカ体験

投稿日: 2016年03月09日 17:00 JST

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人間は、広い世界のほんの一部で生きている。
全てを知ることはできない。
世界のどこかには、自分の知らない何かを熱狂的に愛してる人がいる。研究する人がいる。
そんな人が集まると、小さなブームになる。
誰かの世界を、少しだけ覗いてみちゃおう。
それが「うさこの覗いた世界」なのだ…!

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これはわたしと猫柳の出会いの物語である。

みなさんは“盆栽”にどんなイメージを抱くだろうか。
おじいちゃんたちが自分の盆栽を持ち寄って、「ワシの松が…」と自慢しあう。
そんなイメージが一般的かもしれない。
だが近頃盆栽はおじいちゃんの間を越えて、さらなる広がりを見せている。
“BONSAI”として、海外でファンが増えているのだという。
1月には日本屈指のデートスポット横浜・赤レンガ倉庫で盆栽展「世界に広がるBONSAI」が行われた。
そこに見えたのは興味深そうに展示を眺める外国人や日本の若者の姿。
今や盆栽に、年齢も国境も関係ない。

長い歴史を持つ盆栽。
その始まりは2000年以上前とも言われる。
何が人々を惹きつけるのか…。
わたしはその魅力を確かめるべく、盆栽体験ができるお店niwa qさんへと向かった。

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向かったものの…近くに目印がなく、なかなか辿り着けない。
「迷子だ…」と絶望したその時…!
半ベソで顔を上げると視界に入ったのは春を心待ちにする木々、かわいらしいピンクの桃に可憐な椿。

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近くに寄るだけで癒しの波動を浴びられそうなお店がそこにはあった。
普段は庭つくりのお仕事をされているそうで、金土日だけ盆栽や苔玉つくりの体験ができる。

早速、盆栽つくりを始めることに。
「まずは何の盆栽にするかを決めます。こちらに苗がありますので選んでください」
講師の田中さんはそう言いながら、数十種類に及ぶ苗をわたしに見せてくれた。

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桜やモミジ、椿。「盆栽=松」だとばかり思っていたが、意外とかわいらしいものも多い。
わたしの抱いていた“頑固な盆栽”のイメージは、既に変わり始めていた。
「盆栽には、常に同じように葉をつけ続ける“常緑”と、季節で移り変わる“落葉”の二種類があります。一番育てやすいのはこちらのシダですかね」
ここでわたしはようやくひとつの真実に気付く。
“体験”といえど、わたしは今日引き取った子の付き合いは半永久的に続くんだ…ということ。
なにせペットを飼ったこともなければ花も愛でたことがない。
“何かを育てる”ということに対して、全く自信がなかった。
「育てやすいシダで」と即答しようとしたが、その下にあるぽわぽわした蕾をつけた子が気になって仕方ない。
そ…そんなかわいい顔で見ても、わたしには君を育てられる度量はないんだよ…!
自信ゼロのわたしは必死に抵抗しながらも、「この子は育てるのが難しいですか?」と聞いてみた。
「シダよりは難しいかもしれません。でも結局、簡単なものを選ぶより気に入ったものを選んでいただいたほうが大事にできると思いますよ。」
「じゃあわたしこの子を育てます…!」
こうして、“猫柳”を引き取ることに決めたのだ。
とはいえこの段階ではまだ、「限界を感じたらおばあちゃんに譲ろう」と甘えたことを考えていた。

苗を選んだら、次は植える鉢を選ぶ。
たくさんの焼き物が並んだ店内から、たったひとつ猫柳にぴったりのおうち探しだ。

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小さすぎると育成の妨げになるらしいが、大きすぎると場所に困る。

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しばらく悩んだ末、コンパクトな白い焼き物に決めた。

苗をポットから取り出しやさしく根をほぐし、お引越しの準備。

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先生の手際よすぎる手さばきにほれぼれするが、力加減がわからず意外に難しい。
まるで初めての恋みたいだね…。
砂が零れないよう鉢に網を敷いたら、苗を鉢に入れ、砂でやさしく埋める。
水はけをよくするために大粒の富士砂。その上に用土を。
きちんと育っていけるように、しっかり植え付けていく。

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植えるだけで終わらないのが“盆栽”。
土の上にもさもさの苔を貼る。

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苔は3種類からチョイス可能。苔にも種類があって、違う顔を見せてくれるなんて想像したこともなかった。
土から枝までの距離が近いため背が低いヤマゴケを選び、猫柳の足もとに敷き詰めていく。

ただ植えるだけではなく、デザインも大事。
焼き物に対して、どの位置に植物を配置するのか。どこを見せるのか。苔をどう貼るのか。
わたしはあえて苔を前面には敷かず、黒い富士砂を三日月形に置いた。

それでは、完成した猫柳 byうさこの姿をご覧いただこう。

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…完璧だ…。

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完璧な盆栽ができてしまった。
盆栽がこんなに“愛らしいもの”だったなんて、いつ想像しただろう?
さっそく親バカ炸裂。わたしはこの子が世界一かわいい盆栽ちゃんであると確信した。

田中さんは、「元々庭つくりの仕事だけをしていたんですが、要望があったので盆栽つくり体験を始めました」と語る。
「参加されるのは30代くらいの若い女性が多いです。ほとんどが初心者。盆栽というと敷居が高いものもあるけど、気軽に楽しんでいただければと思います。やっぱり緑があると癒されますし。植物のすごいなぁと思うところは、季節が来たらきちんと忘れずに芽吹くこと。植物に比べたら人間なんてちっぽけや…って思えるのが楽しいところです(笑)」
気軽すぎてわたしもうっかり連れて帰ることになってしまったわけだが、
こんなに盆栽が楽しくて誰にでもできるものだなんてまさか思っていなかった。

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取材後…。
たった2日後の出来事だ。

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猫柳、開花。
これが「季節を忘れない」ということ…!
日が経つごとに姿を変える猫柳。花を咲かせ、芽を出して精一杯生きる。
なんて愛らしいんだろう…。
気が付けばしょっちゅうベランダに出て姿を確認するほど愛が芽生え、もうおばあちゃんに譲ることなんてとても考えられない。
わたしの中で盆栽は「嗜むもの」ではなく、「共に生きていくもの」。
共に、毎日を迎える。季節を喜ぶ。
変わりゆく毎日の楽しみが、盆栽の中にあった。

 

庭つくりと盆栽・苔玉の店「niwa q」
大阪市平野区長吉川辺3-12-35
詳細・予約申し込みはこちらから→http://www.niwa-q.com/

米原千賀子

ライター兼イラストレーター。へっぽこな見た目とは裏腹にシビれる鋭いツッコミで世の中を分析する。人呼んでうさこ。常に今日の夜ごはんのことを考えている食いしん坊健康オタクな一面も。webマガジンNeoLなどで連載中。

公式サイト http://yonusa.wix.com/4bunno1
ツイッター http://twitter.com/yonusa1

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ライター兼イラストレーター。へっぽこな見た目とは裏腹にシビれる鋭いツッコミで世の中を分析する。人呼んでうさこ。常に今日の夜ごはんのことを考えている食いしん坊健康オタクな一面も。webマガジンNeoLなどで連載中。

公式サイト
http://yonusa.wix.com/4bunno1
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