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「この作品は、すべてをなげうってでも出たいと思った作品なんです」

 

こう語るのは、現在放送中のWOWOW『連続ドラマW 北斗−ある殺人者の回心−』で、主人公の北斗役を務めている中山優馬(23)。親から虐待を受け、やがて殺人犯になるという難しい役を演じている。

 

「意味を理解していても気持ちが追い付いていかない台詞の破壊力に、とにかく圧倒されました。そしてこの役をやってみたいと。オーディションが終わったとき、これで落ちたらしょうがないと思えたくらいに出し切りました」

 

そしてつかんだ主演の座だが、つぎに待ち受けていたのは過酷な減量。短期間で10キロ減量を監督から言い渡されたのだ。固形物をとらず、サウナで水分を落とす日々。そして約12キロの減量に成功した。

 

「おなかがすいてつらかったときはありましたけれど、だんだん慣れていくので追い詰められたという感覚はあまりなかったです。減量が終わってすぐに食べたものはうどんでした。おいしかったですねぇ。共演者の松尾スズキさんからは、焼き肉店で使えるお食事券をいただきました。『もう食べていいでしょ』って言われて(笑)」

 

それ以外にも、引っ越しをし、その部屋にはテレビ、冷蔵庫、ベッドを置かず、愛犬も預け、携帯も使わず、一人の空間をつくったという。この作品にのぞむためにだ。

 

「普通の環境にいたら、北斗を演じられる自信がなかったので」

 

文字どおりの全力投球で挑んだ作品。その気迫がドラマのなかにほとばしり、見どころにもなっている。そんな中山だが、これまでにも俳優として多くの作品に出演してきた。今後の夢を聞いてみた。

 

「ジャンルを問わずいろんな作品に出たいですね。今回重たい役をやったので、笑えるものに挑戦してみたいです」

 

俳優・中山優馬が挑んだ意欲作。不遇な運命を背負った少年がたどった人生を「最後まで見届けてください」と力強く語った。

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