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(切断されたスピーカーの配線の一部/写真・神奈川新聞社)

 

城山保健福祉センター(相模原市緑区久保沢2丁目)屋上に設置された防災行政用同報無線(ひばり放送)スピーカーの配線が切断されているのが15日に見つかった器物損壊事件。簡単には入れない屋上まで行き、工具を使って切断する手口に関係者は首をひねる。いざというときに必要な設備を何のために壊すのか。事件は謎のままだ。

 

同センターは3階建てで、スピーカーはエレベーター機械室とその上部の受水槽施設の四隅に設置されている。市危機管理局緊急対策課によると、ひばり放送は、毎日正午と午後4時(11~1月。その他の時期は午後5時)に試験放送を兼ねたチャイムを鳴らすほか、行方不明高齢者の発見依頼などに利用されている。同市の鳥「ヒバリ」が名前の由来だ。

 

9日に付近住民から「最近、防災無線が聞こえない」という連絡で音声が出ていないことが判明。当初は機器の不調と思われていたものの、人為的な切断が発覚した。

 

同センター城山保健福祉課によると、切断箇所は計8カ所。配線は直径約1センチ弱で工具を使わないと簡単には切断できない。しかも屋上には、施設の構造に詳しくないと簡単にはたどり着けない。

 

城山地区では47カ所で放送しており、同センター周辺でも別施設からの放送は聞こえる。そのため、いつから音が出ていなかったのかも、はっきりしていない。

 

同緊急対策課は「代替手段として防災メールのほか、いざというときは広報車も動員させて対応する。18日には仮復旧させたい」と話している。

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