(写真・神奈川新聞社)
自閉症の息子とその母親が共同制作したカラフルな切り絵作品20点を紹介する「Chikao&Chieko Collaboration 切り絵アート展」が7日、横浜市中区の画廊gallery fuで始まった。11日まで。入場無料。
ChikaoとChiekoのアーティスト名で作品を発表しているのは、神奈川区在住の山田千佳雄さん(28)と千衣子さん(60)親子。千佳雄さんは自閉症で知的障害があり、見知らぬ人とコミュニケーションをとることが難しいという。
切り絵に取り組み始めたのは、千佳雄さんが中学2年生のころ。はさみで切ることが好きな千佳雄さんが色紙をさまざまなモチーフに切り抜き、千衣子さんが画面構成や色使いを考え、2人で相談しながら制作している。
千衣子さんは書や絵が好きだったが、専門的に学んだことはなかった。「最初の頃はこれでいいのか、やっていけるのかと不安だった。3年ほどたつとこつも分かってきて、今では余裕も出てきた。何より2人で作っていると楽しい」と千衣子さん。
「みんな逃げる」と題した作品では、渦巻き状に墨を吐くイカなど海の生き物の姿を、モチーフの形を工夫し、色の組み合わせや紙の質感にも気を配って楽しい画面に仕上げている。
正午~午後8時(最終日は同6時)。問い合わせは同画廊の鈴木さん・電話070(6429)8597。
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