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(写真提供:藤田観光/神奈川新聞社)

 

藤田観光は14日、来年1月10日に「箱根ホテル小涌園」(箱根町二ノ平)の営業を終了すると発表した。同社は一帯で新たな高級宿泊施設などの再開発事業を進めていることに加え、施設の老朽化も考慮し決断した。同ホテルは1959年の開業から約60年の歴史に幕を下ろすことになる。

 

同社は2015年から5カ年の中期経営計画で、訪日外国人客の増加や、高級志向などの旅行ニーズの変化を踏まえ、箱根地区のリゾート施設の再開発を掲げ、事業を進めてきた。

 

16年には、宿泊特化型旅館「美山楓林」や、国登録有形文化財建造物に指定されている「貴賓館」と「迎賓館」をレストランとして開業。今年4月には、新たな旗艦施設と位置付ける全室露天風呂付きの旅館「箱根小涌園天悠」の開業が控えるほか、新たな高級宿泊施設の開発も視野に入れる。

 

こうした再開発の加速で、温泉テーマパーク「箱根小涌園ユネッサン」とともにエリア一帯のリゾートをけん引してきた箱根ホテル小涌園が役割を終えることになった。同社は営業終了後については今後の検討課題とし、「長きにわたり支えてくださったお客さま、関係者に感謝する。今後も多様なニーズに応えられるよう、エリアの恵まれた自然を最大限生かした事業を展開する」としている。

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