(写真提供:横浜DeNAベイスターズ/神奈川新聞社)
プロ野球の横浜DeNAベイスターズと横浜スタジアム(横浜市中区)は15日、2020年東京五輪で野球・ソフトボールの主会場となる同スタジアムを約85億円かけて改修し、約6千席を増やして収容人数を約3万5千人とする改修計画を横浜市に提出した。球場を所有する横浜市の認可が下りれば、今季終了後の11月に着工する方針。
1978年4月の開場以来初の大規模改修となる。
計画は東京五輪の開催を見据えたもので、新たな観客席は一、三塁側とバックネット裏のスタジアム外側にせり出す形で設ける。市街地を展望できるデッキ席や、個室観覧席もつくるほか、エレベーターやスロープなども増設してバリアフリー化を進める。
球団は同スタジアムの運営会社の子会社化に成功した昨年1月、外野席の一部を球場がある横浜公園と一体化するなどの将来像を示していたほか、将来の天然芝への張り替えにも含みを持たせていたが、実現は困難とみて今回の計画には盛り込まなかった。
同スタジアムは来春40周年を迎え、老朽化が目立っている。また、横浜DeNAが主催した昨シーズンの試合の総観客数が過去最高の約194万人を記録、稼働率が93.3%に達して観客動員が頭打ちになっていたことから改修の機運が高まっていた。
今後は横浜市と関係法令との適合性について調整していく。承認を受ければオフシーズンを中心に工事を進め、20年2月ごろまでの完成を目指す。プロ野球やアマチュア野球の試合、イベントの開催などへの影響はないという。
同スタジアムの運営会社社長を兼務する岡村信悟球団社長は「東京五輪では多くの人に観戦機会を提供できる。世界に誇れるスタジアムを実現したい」と意気込みを語り、横浜市の林文子市長は「増築、改修は市として歓迎する。周辺地域の活性化につながるよう、可能な協力を進めたい」とのコメントを出した。