(写真・神奈川新聞社)
国内では24年ぶりとなるウインドサーフィンのワールドカップ(W杯)が11日、横須賀市の津久井浜海岸で開幕した。16日までの6日間、世界27の国と地域からトップライダー約90人が参加し、最高峰の技を披露する。初日は安定した風が吹かずレースは行われなかったが、地元食材を提供する屋台などが並び、多くの人たちでにぎわった。
開会式で、大会の実行委員会会長を務める同市の吉田雄人市長は「津久井浜海岸はウインドサーフィンのメッカ。ぜひトップクラスの選手のプレーを間近で見てもらいたい」とあいさつ。市によると、午後5時時点で約4,800人が訪れた。
今回のW杯では、海岸沿いの幅400メートル、奥行き200メートルほどの海域にS字コースを設けて速さを競う「スラローム競技」を実施する。初日は風が吹かず残念な結果に終わったが、セイル(帆)を上げながら水上バイクで引っ張り、技を披露するパフォーマンスが行われ、大きな拍手が沸き起こった。
会場では「三浦半島グルメフェス」と銘打ち、三浦半島産の農水産物を使った地産地消メニューやよこすか海軍カレーなど三浦半島らしさを味わえるブースが多数出店し、列を作った。
国内で最後にW杯が開かれたのは1993年の静岡・御前崎大会。今回出場する須長由季選手は「早く体を動かしたい。せっかく多くの人が来てくれているので競技を見てほしい」。近くに住む会社員の板越陵さん(34)は「レースがなかったのは残念だが、地元の海でW杯が開催されるのはうれしい。期間中にまた見に来たい」と話していた。
12日以降は午前10時にスタート予定だが、風速が4メートル未満だと競技が実施できず、天候や風の状況でスケジュールが変更される場合もある。問い合わせは、実行委員会事務局・電話046(822)8145。