(写真はイメージです/神奈川新聞社)
藤沢市立中学校の教諭の約9割が休日出勤し、約2割が月平均で8日以上休日に働いている実態が19日、分かった。中学校教諭の超過勤務は文部科学省の全国調査でも明らかになっており、藤沢市教育委員会は部活動での指導が時間外勤務の一因とみて「多忙解消のため、具体的な検討に入る」とした。
■2割は月8日以上部活が一因
同日開かれた市議会本会議で竹村雅夫氏(民主クラブ)の一般質問に答えた。
市教委によると、2015年10月に市立小中・特別支援学校55校の教諭1,628人を対象にした勤務実態調査を初めて実施。土日・祝日に勤務している教諭は中学校で86.3%、小学校で42.7%、特別支援学校で40.3%に上った。
また、月のほほすべての休日に出勤している「月8日以上」と回答した中学教諭は19.6%。休日出勤している教諭の約8割が「1日平均4時間以上勤務」とし、「6時間以上」と答えた教諭も3割近くいた。
理由としては「授業準備」が最多。中学校は「部活動」、小学校は「成績処理」、特別支援学校は「担当する校務分掌業務」が続いた。
同日の市議会の一般質問で、竹村氏は「文科省の多忙の要因として指摘した一つが部活動の問題。教諭、生徒にとって過重なものとなっては、マイナスの影響をもたらしかねない」と指摘。市教委の村上孝行教育部長は「顧問の従事時間や休養日の設定、外部指導者の活用など部活動の在り方について、中学校体育連盟などと検討していく」と答弁した。
文科省はことし4月、2016年度の公立校教員の勤務実態調査結果(速報値)を公表。中学教諭の約6割が、「過労死ライン」とされる週60時間以上勤務していることが明らかになっていた。
市教委は今回、週単位での勤務時間は調べていないが、「今後、必要に応じて調査し、対策を講じていく」としている。