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(写真提供:三井不動産/神奈川新聞社)

 

三井不動産レジデンシャルと丸紅は25日、横浜市中区で建設中の分譲マンション「ザ・タワー横浜北仲」の販売を開始する。地上58階建て、総戸数1,176戸は横浜市内のマンションで最高層、最大規模(1993年以降分譲)となる。「北仲通北再開発等促進地区地区計画」の中心に位置し、近くには横浜市新市庁舎の移転も予定されている。横浜に生まれる約7.5ヘクタールの「新しい街」の輪郭が見え始めてきた。

 

11月25日から12月3日まで第1期730戸の登録を受け付ける。完成は2020年2月下旬、同年4月の引き渡しを予定。販売価格は4,500万円(44.03平方メートル)から8億円(212.30平方メートル)で、最多価格帯は6,600万円台の26戸、平均価格は8,781万円。52~58階はハイグレードの分譲住宅となっており、58階に1戸のみ用意した住戸は販売価格8億円。1995年以降に県内で販売された分譲マンションでは最高価格だが、富裕層からの問い合わせも多いという。

 

昨年12月からの資料請求数は1万4,200件、今年8月からのモデルルーム見学者数は3,600組以上に上り、注目度の高さをうかがわせる。来場者は、中、西、神奈川区を中心とした横浜市民が多く、30~50代まで幅広い年代の関心を集めている。また、みなとみらい線「馬車道」駅直結という利便性もあり、来場者の約半数が会社員。1LDKから3LDKまで、さまざまな家族構成に対応する間取りが用意されているが、約半数が2人家族だという。

 

来場者を引きつける魅力の一つが、マンションからの眺望だ。横浜・みなとみらい21(MM21)地区を一望できる北側と、大さん橋や山下公園を望む東側を中心に人気があるという。また、南側からは横浜公園から本牧を見渡すことができ、西側からは夕日に映える横浜ランドマークタワーを眺めることができる。

 

開発に当たっては、分譲住宅だけでなく、商業施設や宿泊施設、文化施設などからなる「ミクストユースの街づくり」というコンセプトを設定。1~3階には商業・文化ゾーンを展開するほか、46~51階にはサービス付き長期・短期滞在型宿泊施設「オークウッド」が横浜エリアに初進出する。三井不動産レジデンシャルの担当者は「この『街区』で暮らす、というライフスタイルそのものが商品」と話す。

 

敷地内には横浜市指定有形文化財の旧横浜生糸検査所付属倉庫事務所棟を保存し、同倉庫棟も復元する。エントランスに続く通り道にはれんがを効果的に使用した「歴史広場」を計画するなど、横浜の来歴を感じさせる空間づくりも特徴で、総合的に「立地性に呼応した建物」(同社担当者)となっている。来年以降に順次発表されるテナントも話題を呼びそうだ。2期は来年年明け以降の販売を予定している。

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