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(写真・琉球新報社)

社会全体で男女の地位が平等だと考えている沖縄県民は14.4%にとどまっていることが、県が2015年度に実施した男女共同参画社会づくりに関する県民意識調査で分かった。10年度調査から1.6ポイント悪化し、全国調査の24.6%を大幅に下回っている。性別ごとに見ると、社会全体で平等だと感じている男性が21.5%だったのに対し、女性は9.1%にとどまるなど男女間の意識の差も大きかった。県は政治の場や社会通念などの面で、平等感が高まっていない状況が背景にあると分析している。

 

調査は県子ども生活福祉部が昨年9~10月、県内の20歳以上の男女7千人に調査票を送付。2,878人から回答を得て1月にまとめた。回収率は41.1%。

 

分野別に見ると「教育」について男女平等だと感じている人が57.6%(10年度比2ポイント減)と最も高かったが、全国調査を9.4ポイント下回った。低い値だったのは「社会通念・習慣・しきたり」の11.8%(同1ポイント増)、「政治の場」の12.8%(同5.2ポイント減)などで、これらも全国調査を下回っていた。

 

全国より平等感が高いのは「職場」の30.5%(同2.6ポイント減)のみで、全国の28.5%を上回った。

 

男女間で意識の差が開いたのは「家庭生活」で、男性の45・4%が平等だと感じているのに対し、女性は28.9%にとどまった。

 

家庭内の役割分担について、家事(炊事・洗濯・掃除)をする人は共働き世帯でも39.6%が「主に妻」と答えた。「主に妻で、夫が一部分担」は41.1%、「主に夫」は1.3%、「主に夫で、妻が一部負担」は0.6%だった。

 

「しきたり」に関連し、トートーメー(位牌)の継承について42.9%が「それぞれの家に任せるべきだ」と答えたのに対し、実際は65・8%が「長男に限られている」と答えていた。(宮城隆尋)

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