(写真・琉球新報社)
サンゴの白化が恩納村や石西礁湖(石垣市、竹富町)だけでなく、本部町や糸満市、宮古島市、西表島など県内のほぼ全域に広がっていることが5日、分かった。世界自然保護基金(WWF)ジャパンがダイバーらの目撃情報を集めて運営しているウェブサイト「サンゴマップ」によると、「全体的に白化している」「海水温が高い」など近年になく多くの情報が寄せられている。
「サンゴマップ」に寄せられた白化情報のうち「全体的に白化している」という情報は、少なくとも本部町1カ所、恩納村2カ所、宮古島市5カ所、石垣市9カ所、竹富町(西表島、竹富島)3カ所の計20カ所。「部分的に白化」を含めると今帰仁村、読谷村、北谷町、浦添市、糸満市など県内のほぼ全域にわたって確認されている。
WWFサンゴ礁保護研究センターの鈴木倫太郎所長は「例年になく広範囲で大規模に白化している。台風の直撃がないことや風向き、気圧配置、冬場に海水温が下がりきれなかったことなど、複合的な要因があると思う」と話す。
今後は「海水温が高い状態が続けば、壊滅的な状況に陥った1998年の大規模白化に匹敵する規模になる恐れがある」と懸念を示した。
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