image(写真・琉球新報社)

国の重要無形民俗文化財に指定されている沖縄県多良間村の豊年祭「八月踊り」が旧暦8月8日の8日、始まった。10日までの日程で、同村仲筋・塩川両地域で多彩な伝統芸能が繰り広げられる。初日は仲筋の士原御願所で組踊「忠臣仲宗根豊見親組」など26演目が奉納された。県内外から多数の観光客が訪れる中、脈々と受け継がれてきた民俗芸能が披露された。

 

「忠臣-」は16世紀に宮古を治めた仲宗根豊見親が、尚真王の命を受け与那国島の首長・鬼虎を討伐する物語。多良間村でのみ演じられている。唐の楊貴妃(ようきひ)、日本の小野小町にも劣らぬほどの美人姉妹とされるクイガマを演じた佐和田まつりさん(12)は八月踊りに初出演。「緊張してちょっと恥ずかしかったけど、楽しかった。来年も出たい」と晴れやかな表情で話した。

 

八月踊りは人頭税の皆納を祝い、翌年の豊作を祈願したのが始まりとされる。9日は同村塩川のピトゥマタ御願所で、最終日の10日は「別れ」と称し両地域で芸能を奉納する。

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