沖縄県那覇市観光課がこのほどまとめた2016年度の観光統計によると、16年(1〜12月)の入り込み観光客数は751万5346人だった。算出方法が異なるため、単純比較はできないが、15年は観光客数が735万7509人で15万7千人余り増え、過去最多となった。沖縄県内入域客数(861万3100人)の87.3%を占める。
16年の県外客は577万3372人、海外客は174万1974人だった。いずれも算出方法が異なるため単純比較はできないが、15年の県外客は585万6309人で約8万3千人減った一方で、海外客は150万1200人で約24万人増えた。那覇港に寄港したクルーズ船の乗船客数は、38万7183人で過去3年で3倍に急増しており、海外客数を押し上げた。
統計は市が16年8月から17年1月までの計8日間、那覇空港国内線の搭乗待合室で実施したアンケート結果も併せてまとめた。5800通を配布し、1475人から回答を得た。
宿泊客1人当たりの市内消費額は7万3003円。宿泊費が最も多く1万9626円、土産品などが1万4852円、飲食代の1万3371円と続いた。
那覇市の観光への満足度は「満足」が42.6%、「やや満足」が49.3%、「やや不満」が7.3%、「不満」が0.7%で、満足度は91.9%と高かった。観光客を迎え入れる環境や体制への評価について、「観光客を迎え入れる環境や体制に好感を抱いた」が78.5%、「住民や従業員の接遇から歓迎されている印象を抱いた」が76.9%、「街に活気や魅力を感じた」が75%で高評価が多かった。
一方、評価が低い項目は「観光地や観光施設を結ぶ公共交通が整っていた」(22.4%)「国際通りやマチグヮーに必要なトイレが設備されていた」(21.2%)「日陰やベンチなど憩いのスペースが充実していた」(17.9%)などで、課題も浮き彫りになった。
観光内容に関する質問では「沖縄料理を食べる」が97.3%で最も多かった。最も満足した食べ物は沖縄そば(183件)で、ステーキ(169件)、海ぶどう(68件)と続いた。