[E:note]それにしても、聞くだに厳しい生活ですね。
宮本:そうですね。でも、厳しいなかにもすごく優しかったので、耐えられたのかなと思います。常にピリピリしていたら、私も耐えられなかったと思うんです。ちゃんと練習も真面目にやっていて、それが終わった後は家族一緒に団欒したり……そういう大切な時間をいっぱい一緒に過ごせたので、きっと不良にならなかったのだと思います(笑)。
[E:note]音楽家としてのお父さまはすごく厳しかったと思います。では、レッスンが終わってからは変わりますか? レッスン室を出た途端に「じゃあ笑里ちゃん、ごはん食べようか♪」なんて……。
宮本:あ、でもそういうのはありますね。あの、怒ってなければ。
私が期待に応えられなくて「なんでこんなことができないんだ」ということに対して、私が無反応で固まっていたりすると、それに対してずっとぷりぷりぷりぷり怒り続けていて、レッスン室を出てからも私が謝るまで機嫌が悪かったりするんですけど。
そういうことが起きなければ、レッスン室の扉をガチャッと開けたら“ちゃらーん♪”とした明るい感じに戻ります。
素顔はすごく明るくて楽しくて優しいんですけど、音楽のことになると本気で、すべて正しいことを教えてくれようとするので、一生懸命になりすぎちゃってどうしても厳しくなってしまうのは私もわかっています。なので、父親というより先生という関係を保ちつつ……。
[E:note]お母さんは夫と娘の間で、どのようにされていましたか?
宮本:母が一番父との付き合いが長いので、機嫌が悪いときはどうしたらいいかをわかっていますね。母は常に自然体で、ほわーっとしてるので、逆にプリプリは伝染しないでさらーっと空気が流れて、あったかい感じに包み込んでくれますね。
[E:note]お母さまは、『女性自身』がお好きとか。
宮本:なんか、買って良く読んでいるので、私も時々のぞいてます。
[E:note]ありがとうございます。ところで、宮本家はケンカはしないんですか?
宮本:姉とはちっちゃいときはよくしていましたけど、逆にいまはすっごい仲良くて。ただ、姉だけ、お仕事もあるので別々に暮らしています。
[E:note]じゃあ、宮本さんは今でもお父さんにレッスンしてもらったり……?
宮本:お互い仕事が……。私も仕事がちょっとずつ増えてきたので、家で偶然あって、「ちょっと聴いて」ということは少なくなってしまいましたが、どうしても聴いて欲しいというときは直接スケジュールを聞いて「1時間だけください」と言ったり。そういうことは時々あります。
[E:camera]撮影/永田理恵
[E:note]宮本笑里オフィシャルHP:
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