トム・クルーズとの離婚が成立した女優のケイティ・ホームズ。『バットマン ビギンズ』でブレイクしたものの、結婚後の仕事はあまりパッとせず、”トムの妻”という肩書きだけでメディアに取り上げられる日々が続いていた。最近の出演作『ジャックとジル』はラズベリー賞10部門を総なめしてしまい、いよいよ女優としても後がないと思われていたが、離婚でカルト宗教にハマる夫と共に悪い運気を捨て去ったのか、大きな仕事が続々と舞い込んでいるようだ。
化粧品メーカーのボビイ・ブラウン(Bobbi Brown)が米国時間6日、ブランドの「顔」にケイティ・ホームズを起用したことを発表したのだ。ボビイ・ブラウンが有名人をミューズとして採用するのは今回が初めてとなる。
Bobbi Brown Blogより
化粧品ブランドのミューズといえば、ナタリー・ポートマンがクリスチャン・ディオール、エマ・ワトソンがランコム、アマンダ・サイフリッドがクレ・ド・ポー・ボーテなど、トップモデルか売れっ子女優が務めるものと相場が決まっている。これまで特定のイメージキャラクターを据えてこなかったボビイ・ブラウンが初めてのミューズにケイティを抜擢したということは、それだけケイティの”価値”が跳ね上がっていることを示す。
娘をサイエントロジーの魔手から守るために、世界的な俳優の妻という安泰な地位を捨てたケイティのイメージは、確かにこれまでとはまったく違うものとなった。確固たる意志を持ち、大切なもののために決断のできる女性。信念のために戦える母親――そんな印象が定着しつつあると感じる。そんな新生ケイティがクールで都会的なメイクを提案するボビイ・ブラウンのブランド戦略にピッタリだと思われたのだろう。
ケイティは今回の決定に際し、「ボビイは本当に才能溢れる女性よ。それに、ボビイ・ブラウンのコスメは私たちみんなが買いやすい上に自分を可愛いって思わせてくれるし、口紅1本、チーク1つが、やるべきことを何でもできるという気持ちにさせてくれる。メイクはパワーに満ちているの。私もブランドの一部として何が出来るか、ワクワクしているわ」とコメントした。
ケイティは来年から、ボビイ・ブラウンの広告に登場する。
最後に。『ジャックとジル』はラジー賞を制覇してしまったが、何も考えずにただただ笑える映画で筆者は大好き。広告代理店の重役ジャックが、空気の読めないお騒がせモノの双子の妹ジルに振り回されるお話だが、このジャックとジルをアダム・サンドラーが1人で演じ分けている。特殊効果などの最新技術など使わず、化粧と洋服、胸の詰め物だけで女になりきる様は、もうそれだけで笑える。このジルに惚れてしまう変わり者の大物俳優、アル・パチーノ役を何と本人が務め、ジョニー・デップもカメオ出演するというムダな豪華さも見どころ。ケイティはジャックの妻役で出演しているが、周りが濃すぎるためか存在感はあまりない。とにかく笑えることは確か。週末の1本にぜひオススメしたい。