米国時間22日に開催された第65回エミー賞授賞式。米国テレビ芸術科学アカデミーが主催するこの賞は、世界的に最も知名度の高いテレビ賞であり、受賞することはテレビ界最大の名誉だ。しかし、この華々しいセレモニーに難癖を付けた女優がいた。『グレイズ・アナトミー』の主演女優、エレン・ポンピオ(43)だ。
「ほんとにがっかり。多様性の欠片も感じられなかったわ。時代遅れだし、ダンスナンバーなんかバツが悪かったわよ。あのダンサーたちの中に1人でも有色人種がいた?」
授賞式後に出演したテレビ番組のインタビューで堂々とこう語ったポンピオ。
『グレイズ・アナトミー』は白人、黒人、韓国系、メキシコ系など、多様な人種が共演していることで知られる。ポンピオ演じるメレディス・グレイが劇中で養子に迎えるのは、アフリカ系黒人の女児だ。「私はこの多様性に富むキャストたちを心の底から誇りに思っているの。私が毎日歩いているこの地球そのものだもの」と前述の発言に続けた。
言っていることはもっともではあるが、テレビ界の華やかなお祭りに水を差した印象が強く、物議を醸す結果に。しかしその後の調査で、この発言はオンエアに乗る予定ではなかったことがわかったという。いわゆる、”オフレコ”だったものが、何らかの手違いで放送されてしまったのだ。ただ、オフレコだったとは言え、ポンピオがエミー賞批判をしたという事実に変わりはない。『グレイズ・アナトミー』はシーズン10まで制作が決定している人気シリーズだが、ポンピオはエミー賞にはノミネートすらされたことがないため、「腹いせなんじゃないの」といった意地悪な見方もされている。