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The Guardian

カート・コバーンが自らの頭をショットガンで吹き飛ばしてから約20年。シアトル警察が自殺現場に残されていた財布の中にあったというコバーン直筆のメモを公開した。

 

「カート・コバーンはコートニー・ミシェル・ラヴをサイテーの妻として迎えちゃうんですか? たとえ、デキモノだらけのクソ女で、君が稼いだカネをクスリのために根こそぎふんだくって、売春をするような女でも」と、結婚式での牧師の台詞のような言い回しで、妻だったラヴを痛烈に貶めながら、結婚したことへの後悔の念を綴っている。しかし、公式とされている遺書では、ラヴを「女神」と呼び、「愛している」と明記していた。この2つの文書に書かれている内容の乖離は一体何を意味するのだろうか。

 

コバーンの死は、当初から「自殺ではなく謀殺なのではないか」という疑惑が絶えなかった。離婚調停中であったラヴが、金づるである夫と“カート・コバーンの妻”という肩書を失うことを恐れ、離婚成立前に殺した、という説が有力視されていたのだ。法的に妻の座を死守すれば、遺産を手に入れることもでき、悲劇の未亡人として自分の商品価値も上がるからだ。しかし、当時の警察は謀殺説を一蹴し、詳しい捜査もせず自殺として処理してしまった。それから約20年。シアトル警察は再び動き出した。当時の事件ファイルを見直し、公表に踏み切ったのだ。それには自殺現場の写真も多数含まれていた。

 

未解決事件(コールドケース)を担当する刑事は、「ラヴにとって致命的となるようなメモをちゃんと残していた警官は正しかった。この件は捜査を続けます」とコメント。ラヴは今月、ニルヴァーナがロックの殿堂入りしたときのセレモニーに、フロントマンの妻として出席。「ここにカートが一緒にいたらよかったのに、と強く思います」とスピーチしていた。20年越しの疑惑にまみれた妻に、いよいよ捜査のメスが入れられることになるのだろうか。

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