Courtesy of Claire Hudson
日本の飲食店では「サービス料」という名目で決まった金額が徴収されるケースが多いが、国外では「チップ」として店員に任意の金額を渡すことがマナーとされている。セレブがチップを大盤振る舞いしたり、逆にケチな面を見せたりといったことはゴシップニュースでもよく取り上げられる。しかし今、ネット上で大い話題とになっているチップにまつわるエピソードは一般人のものだ。
テネシー州に住む25才のクレア・ハドソンはハンバーガーショップ「Mac’s Grub Shak」で働いている。8日の日曜日、いつものように接客していた彼女は、あるカップルのサービスを担当した。
2人はホットドッグをメインとしたディナーを食べ、30ドルの支払いをして去って行った。テーブルの片づけを始めたハドソンは、テーブルにそっと置かれたチップを発見する。その額は36ドル。30ドルの支払いに対するチップの額としては破格だ。ハドソンは驚き、その客を追いかけて御礼を言おうとしたが、すでに2人の姿はなかった。戻ったハドソンは、テーブルの上にあったクレジットカードのレシートの裏に、何か言葉が書きつけてあることに気づいた。そこにはこう書かれていた。
「今日は弟の誕生日です。弟は今日36才になるはずでした。毎年、彼の誕生日に大好きだった食事(ホットドッグ)を食べて、彼の年の数だけチップを置くことにしているんです。誕生日おめでとう、ウェス」
ハドソンはABCニュースの取材に「これを読んで思わず泣いてしまいました。一度バックヤードに下がって、気持ちを落ち着けないといけなかったくらい」とコメント。そしてハドソンは就寝前にこの手紙の写真をRedditでシェアした。
翌日、またしても驚くべき事態がハドソンを待ち受けていた。
「起きてみたら、私の投稿がRedditのトップに上がっていました。写真は150万回も見られていて、35万件も投票されていたんです」
この反響を受け、ハドソンとハンバーガーショップのオーナーは、手紙を残していった2人の客を探し出すことを決定。「彼の弟さんの名前にちなんで、ウェスという名のホットドッグを作りたいと思っているんです。だから、ウェスがどんなホットドッグが好きだったのかが知りたくて」。
この弟思いのお客には、ぜひとも名乗り出てほしいものだ。