ディナーに招待されたエリカ・クレイクラフトさん一家
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結婚式を急遽取りやめた花嫁の母親が下した決断が話題となっている。地元テレビ局のKCRAが報じた。
今月12日、米カリフォルニア州に住むカリー・ドゥエインさんの元へ1本の電話が入った。27歳になる娘から、17日に予定していた結婚式を取りやめることにしたという連絡だった。
ドゥエインさんとその夫は、傷心の娘のためにどうするべきかを話し合い、料金を払い戻さずにパーティを決行することに決めた。招待客は何と地元のホームレス。サクラメントで最高級のホテルCitizen Hotelで、恐らくは生涯で一度の最高のディナーを楽しんでもらおうと思ったのだという。
「娘の気持ちを思うとかわいそうでなりませんでしたが、多くの人が会場に集い、食事を楽しんでいる様子を見て心が温まりました」
事前に120人分の料金35,000ドルを払い込んでいたドゥエインさんは、家族と、90人のホームレスと共にブッフェ形式の豪華なディナーを堪能した。招待客の一人でホームレスのエリカ・クレイクラフトさんは夫と5人の子どもを連れてやってきた。「大切なものを失ったにも関わらず、他の人に与えるなんて、本当に慈悲深くて優しさに溢れた行為だと思います」とテレビの取材に対してコメントした。
既に払ってある金額の中には、新婚旅行の費用も含まれているため、ドゥエインさんは母娘で旅に出て思い切り楽しむつもりだという。「娘がこのことを振り返ったとき、最悪の時に素晴らしいことをしていた、と思ってくれたらよいのですが」と母は行動を起こした真意を語った。