1967年、ケンブリッジ大学トリニティ・カレッジに入学した頃のチャールズ皇太子
(写真:TopFoto/アフロ)
英国のチャールズ皇太子が母校ケンブリッジ大学を訪れ、フィッツウィリアム美術館の設立200年を祝う式典に出席した。
皇太子は1967年から1970年までケンブリッジ大学トリニティ・カレッジに在籍。スピーチでは「ケンブリッジに帰ってくることは、いつでも私にとってこの上ない喜びです。この大学で学べて、本当に幸せでした」と愛校心を吐露。
「時は瞬く間に過ぎ去って行きます。事実、来年で私が入学してから50年が経ってしまうのです。ゾッとしますね。私が言えることは、時間は信じ難い速さで通過していくということ。でも、私はそれを心から楽しみました……」──短い学生生活の一瞬一瞬を大切に過ごして欲しいという皇太子の言葉に講堂に集った学生たちは聴き入っていた。しかし、次に続く皇太子の言葉に聴衆は耳を疑った。
「ちょうどこのあたりで、自転車に乗っていたときにバスに轢かれたのですが、なぜ助かったのか全くわからないのです。しかし、みなさんもお分かりのように、これも特別な体験でした」
皇太子の軽快な口調も手伝って会場は笑いに包まれたが、もしこの時皇太子が命を落としていれば、英国の歴史がガラリと変わってしまっていたはずだ。
後日、英王室の側近は皇太子の事故について「初めて聞きました」とコメントしている。