Donald J.Trump/Twitter
当選後初の記者会見で、意に沿わぬ報道をしたメディアに暴言を吐いて質問を一切許さなかったドナルド・トランプ。その大統領らしからぬ態度と発言は、反トランプ派の怒りにますます拍車をかけ、ある有名アウトドアブランドが槍玉に挙げられる事態に発展している。
米国のアウトドアブランドL.L.Beanの創業者の孫であるリンダ・ビーンは、数十年に渡り同社の経営に携わっている。先週、選挙戦においてトランプ陣営に3万ドルの献金をしたことが報じられ、消費者がL.L.Bean製品の購入を控えるボイコットを起こしていた。状況を憂慮したビーンはFox Newsに出演し、「これは私へのいじめであり、私の会社への圧力です。バラク・オバマに家族が献金したときはこんなことにはならなかったのに」と現状を訴えた。
トランプはビーンのニュース出演の後に件の会見を行い、そしてこんなツイートを投下した。
「リンダ・ビーン、あなたの素晴らしい支持と鼓舞に感謝します。皆、あなたにさらなるサポートを提供するでしょう。L.L.Beanを買おう」
この状況でのトランプの“援護射撃”は反感材料にしかなり得ない。「リンダ・ビーンがトランプ支持者」である点ばかりがクローズアップされ、消費者のL.L.Beanに対する嫌悪感は募るばかりだ。Twitter上でも、「L.L.Beanには失望した。二度と買わない」という声が次々と投稿されている。
今回の騒動で、トランプ一家に益する企業へのボイコットを呼びかける「#grabyourwallet」のリストにL.L.Beanも仲間入りしてしまった。このリストには娘のイヴァンカ・トランプが展開するブランドの製品を扱う百貨店やショップ、トランプ支持を表明しているメディア、企業がずらりと並んでいる。幹部がトランプ支持であることから、スニーカーを燃やすという抗議行動を起こされたニューバランスも勿論リスト入りしている。