電車の優先席や、駐車場の優先スペースの使い方は、たびたび議論の俎上に上がる。それは日本に限ったことではないようだ。
米ケンタッキー大学に通うレクシー・バスキンは、大学構内の図書館での用事を終え、優先スペースに駐めていたジープに戻ってきた。そこで彼女が見たものは、とてもショッキングな光景だった。四方の窓に「恥を知れ!」「障害者じゃないなら、ただの怠け者だ」と書かれた紙片がテープでびっしりと貼られていたのだ。そして、最も目立つ張り紙にはこう書かれていた。
「この場所を必要とする人がいる。我々はおまえとおまえの友達が行ったり来たりするのを見ていた。誰も障害など持っていないことはわかっているんだぞ」
バスキンは車の写真と共に、Twitterにメッセージを投稿した。
「他人の人生で何が起こっているのか、想像もできない方へお知らせしておきます。私はがん患者で、放射線治療を受けています。法的にこの場所へ駐車する権利があるのです」
昨年、バスキンは脳腫瘍の切除手術を受けた。その後も放射線治療を続けており、彼女は慢性的な疲労感とふらつきに悩まされている。車いすに乗っているわけでも、松葉杖をついているわけでもない。しかし、障害は必ずしも目に見えるものではないということを、バスキンは伝えたかったのだ。
この投稿は47,000回以上リツイートされ、闘病を応援するコメントや、似たような状況にある人々からの体験談が数多く寄せられている。
大学当局は、キャンパスポリスを動員して今回のケースを事件として調査することを発表した。